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Q-CTRL、量子制御ソフトウェアにより量子アルゴリズムの成功率を大幅に向上させることに成功

Quantum Business Magazine 8 months ago


量子コンピュータの最大の制約の1つは、ゲート操作には固有のエラー率があり、プロセッサが誤った計算をすることである。現在、この問題は、量子ビットの数が増え、アルゴリズムのゲートレベルの数が増えるにつれて悪化している状況だ。これは、量子ハードウェアの開発者にとって、次世代システムを構築する上で重要な難所となっている。


長期的な解決策としては、複数の物理量子ビットを組み合わせ、エラー率の低い論理量子ビットを作る、量子誤り訂正が考えられている。短期的には、コンパイル技術や、量子ビットのゲート動作を実現するパルスの制御を高度にするなど、別の手段で、エラー率を下げる原因を緩和するための技術開発が行われている。Q-CTRLの「Boulder Opal」プログラムもその一つで、エラーを軽減するものだ。量子パラメータの特性評価、ノイズに強い最適な制御設計、AIを活用したハードウェアチューンアップの自動化、性能のベンチマークとシミュレーションが可能である。


同社は、量子経済開発コンソーシアム(QED-C)が昨年発表した量子プロセッサベンチマークスイートにおいて、同社の「Boulder Opal」ソフトウェアを使用し、量子アルゴリズムの成功率を大きく向上させたことを発表した。その効果は、アルゴリズムやプロセッサによって大きく異なる。例えば、Q-CTRLではBernstein-Vaziraniアルゴリズムと、IBMの16量子ビットGuadalupeマシンを使ったテストで、成功確率を最大9,000倍に向上させることができたと報告している。別のベンチマークやプロセッサを使用したテストでは、低レベルであったが、異なる日、異なるアルゴリズム、異なるプロセッサにより複数回の実行を行い、一貫した改善パターンを示した。さらに、異なる数の量子ビットが混在する回路でこのテストを行い、量子ビットの数が増えるにつれて利点が増すことも確認済である。


Q-CTRLは、2022年3月14日から16日に開催されるAPS3月総会において、これらのベンチマークテストの詳細と、同社のソフトウェア、および性能改善に関する情報を6つの技術講演で説明する予定となっている。改善点のハイライトは、下記リンクのプレスリリースで確認できる。


※参考

◆「Boulder Opal」

https://q-ctrl.com/products/boulder-opal/


◆プレスリリース

https://www.eurekalert.org/news-releases/945556

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