SU(n)の任意の要素がそのリー代数である(n,n)(n, n)(n,n) 次元のトレース0のエルミート行列たちによって生成されることを見ます。
これまでの議論で、SU(n)の要素UUU は、U(n)の要素VVV で
U=V†diag(expiθ1,expiθ2,expiθ3,⋯ ,expiθn)VU= V^\dagger {\rm diag} (\exp i \theta_1, \exp i \theta_2, \exp i \theta_3, \cdots, \exp i \theta_n) VU=V†diag(expiθ1,expiθ2,expiθ3,⋯,expiθn)V
と対角化できますが、SU(n)なので行列式が1つまり、
expi(θ1+θ2+θ3+⋯θn)=1\exp i(\theta_1+\theta_2+\theta_3+\cdots \theta_n) = 1expi(θ1+θ2+θ3+⋯θn)=1
の条件が付きます。これから一般性を失ずに
θ1+θ2+θ3+⋯θn=0\theta_1+\theta_2+\theta_3+\cdots \theta_n = 0θ1+θ2+θ3+⋯θn=0
であると仮定します。このθi\theta_iθi を使って、トレース0のエルミート行列を作ることができます。
H=V†diag(θ1,θ2,θ3,⋯ ,θn)VH=V^\dagger {\rm diag} (\theta_1, \theta_2, \theta_3, \cdots, \theta_n) VH=V†diag(θ1,θ2,θ3,⋯,θn)V
当然、この行列はリー代数su(n)の基底の線形結合で作ることができるので、SU(n)の元がすべて生成されることが分かります。
途中U(n)の元で対角化したり、エルミート行列を作ったりしますが、SU(n)であることや、エルミート性も問題なく保存されていることも確認できます。