この記事は、前回「<a href="https://blueqat.com/H.Wakaura/5799f84d-0009-4c95-80a4-0f8829341832" rel="noopener noreferrer" target="_blank">【コンテストブログ】量子断熱計算をやってみた by Hikaru Wakaura | blueqat</a>」において不十分だった断熱グローバーアルゴリズムを改善した結果を示すものです。今回は、tを改善することで初期ハミルトニアンのsが負になる場合は0としました。前回同様0100を解としました。その結果は図1のようになりました。H_fのみのハミルトニアンになりましたが、結果は変わりませんでした。ε=0.001に対して取る時間範囲Tは本来であれば2000以上でなければなりませんが計算可能なゲート量を越えるため、100にしています。その影響が出ているようです。また、ε=0.01にしてTを200にしましたが、エラーが大きくて計算が成功しませんでした。 <img src="https://assets.blueqat.com/public/uploads/us-east-2:62eba507-efdc-48b7-85a9-2f09d417847c/2021/06/13/AQCbloge1.png"/>図1 改善された量子断熱グローバーのアルゴリズムにおける時間発展。 加えて、検索する状態を0100と1011のふたつにした場合の計算も行いました。その結果得られた各状態の時間発展を図2に示します。こちらは問題なく目的状態が検索できているものの、その変化に図1との差異が見受けられました。こちらは時間発展における目的状態の変化における最大値が0.05だけ早くなります。断熱量子計算自体が、まだあまりテストされておらず、改善の余地があるように見受けられます。 <img src="https://assets.blueqat.com/public/uploads/us-east-2:62eba507-efdc-48b7-85a9-2f09d417847c/2021/06/13/blogAQCe2.png"/>図2 改善された量子断熱グローバーのアルゴリズムにおける目的状態を2と13の2つとした場合における時間発展。

【コンテストブログ】量子断熱計算をやってみた【修正】

Hikaru Wakaura