ショットノイズがある系のSSVQE。


今回は「blueqatで実装するショットノイズ:励起状態編 by Hikaru Wakaura | blueqat」と同様にショットノイズがある系におけるSubspace-Search Variational Quantum Eigensolver (SSVQE) methodにおける水素分子のフルポテンシャルを計算しました。SSVQEとは、評価関数をエネルギーではなく各状態におけるエネルギーの和とする方法です。これを共通のクラスターで最適化することで複数の受胎を同時に最適化していく方法です。今回、水素分子のエネルギーにおける基底状態のエネルギーを水素原子間距離を0.1から2.5(Å)まで0.1刻みで変化させてショット数=100において計算しました。なお、ハミルトニアンとクラスターの深さは両方2として、クラスターにはUCCSDを使用し、最適化手法にはニュートン法を使用し、その計算反復回数は500回としました。


ショットノイズ無しで計算した結果を図1に、ありの結果を図2に載せます。明らかにノイズありの方が厳密解から逸れました。通常のショットノイズ入りVQEと同様に基底状態すら複数点でのみ基底状態厳密解と一致しなくなっています。SSVQEにおいては直交する初期状態にクラスターを掛けて固有状態を計算するためSWAP-testはゼロですが、ショットノイズによって有限の無視できない値になるからだと考えられます。計算時間は2日かかったためこれ以上SWAP-testの回数を増やすのは難しいですがほかの手段はなさそうです。


図1 ショットノイズが無い場合の水素分子の各準位。

図2 ショットノイズがある場合の水素分子の各準位。


Hikaru Wakaura
個人研究者の若浦 光です。量子アルゴリズムの実装結果や論文の紹介などを載せていきます。 mail: hikaruwakaura@gmail.com
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