論文紹介:量子シャドウトモグラフィー。


今回は量子シャドウトモグラフィーを用いて密度行列状態を推定する方法を紹介します。量子トモグラフィーとは、状態を表す密度行列をパウリ演算子の直積でその要素が表せることを利用して測定し、状態を推定する技術です[1]。この方法はノイズの多い系において状態を正しく推定するため密度行列を精度よく推定するためのものとして期待されていました。しかし、この手法は使用する量子ビット数nに対して4^nのパウリ行列直積の一次結合として密度行列が表されるため、大規模系に応用できません。そこで、より少ない観測回数で密度行列を推定するために作られたのがこの方法です。量子シャドウトモグラフィーは、状態をうまくより少ない観測で推定できるように編集して、密度行列を推定するというものです。


論文の方法では、密度行列を対角項と非対角項に分けて計算することで観測回数を減らしています。その結果、GHZ状態における密度行列を高精度で計算できていました。この手法は、テンソルネットワークを用いて回路実装が可能です。なので、機会があれば実装しようと考えています。


https://arxiv.org/pdf/2102.10132.pdf


[1] https://qiita.com/SamN/items/ecbae603041317511969


Hikaru Wakaura
個人研究者の若浦 光です。量子アルゴリズムの実装結果や論文の紹介などを載せていきます。 mail: hikaruwakaura@gmail.com
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