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[論文紹介#5] Experimental quantum kernel trick with nuclear spins in a solid (NPJ_QuantumInf.7.1)

ryuNagai

2021/06/25 17:00

論文紹介

Experimental quantum kernel trick with nuclear spins in a solid

http://www.nature.com/articles/s41534-021-00423-0
量子カーネル法の大規模実験について。

まずカーネル法について、本当にざっくりと。
カーネル法は一般的に、データセットを高次元の特徴量空間にマッピングすることで分類を行う機械学習手法です。
例えば、二次元平面上に同心円状に配置されたデータセットの分類線は円になると考えられますが、単純な線形回帰ではそのような分類はできません。しかしカーネル法により別の特徴量空間にマッピングすることで、元の空間では非線形となるような分類線を引けます。

カーネル法ではこの「高次元の特徴量」を扱うための計算コストが大きくなります。
量子カーネル法は量子状態が持つ高次元ヒルベルト空間を用いて、古典と比べて非常に高次元の特徴量を扱います。

実験にはNMR量子ビットを用いています。
量子アルゴリズムの研究でNMR量子ビットはあまり見かけないと思いますが用いた理由として、特徴量ベクトル同士の内積で表されるカーネルの値をシングルショットの実験で推定できる、とあります。詳しくは理解していませんが、これは超伝導量子ビットやイオントラップ量子ビットに無いNMR量子ビットのメリットのようです。
量子ビット数についても25なので、量子カーネル法としては最大規模といえますし、過去の量子アルゴリズム実験全ての中でもかなり大規模な部類です。

今回実験として行ったタスクは、三角関数の回帰や二次元平面上のデータ点の分類といったシンプルなものです。
また、高次元の特徴量空間でカーネル法を実行できることが、必ずしも機械学習タスクにおいて有利と限らないとも言っています。
実際 Parameterized Quantum Circuit も、高次元ヒルベルト空間を保持できるからすなわち古典NNを上回る、とはもはや言えないでしょう。
どのような特徴量空間を用いるか、といった切り口も重要なのではないかと個人的には感じています。

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