はじめに
量子コンピュータで経済が動いてきました。全世界で量子コンピュータに対する投資が進み、米国や中国が1000億単位で投資を始めています。ヨーロッパや日本だけでなく、インドやロシアなども1000億近くの金額を投資を始めています。
それに対して、量子コンピュータのプログラマーは不足しています。毎日日本経済新聞に量子コンピュータの話題が乗る一方で、巷の量子プログラマーは不足しており、私たちが日々苦労しながら大量の仕事をさばいています。もうこれ以上捌けないので、是非多くの方に量子プログラマーとして活躍して貰いたいです。
完全に不足している
完全に量子プログラマーは不足しています。
1、そもそも急に流行した
2、日本ではやっている方式がマイクロソフトやAmazonが力を入れる分野とずれている
まず量子コンピュータが仕事として成立し始めているのが2018年くらいからなので、そもそも急に来ました。最近ではAmazonやマイクロソフトが大型参入をするというアナウンスをして業界はかなりてんやわんやしています。明らかに人手不足なのでその点大変です。
また、国内は量子アニーリングが流行っていますが、マイクロソフトやAmazonが力を入れているのはそれとは異なる量子ゲートと呼ばれる方式で全く学ぶ内容が異なります。ですので、国内育成されたプログラマーも、一からまた他の方式を勉強しなくてはいけないので、皆がスタート地点に立っている状況です。チャンスと言えます。
学習には時間がかかる未経験者にはハードル高い
正直量子コンピュータの学習には時間がかかります。それは覚えておいが方がいいです。また、参入障壁を高めるためにわざと難しく喋っているというのも本当です。コモディティ化しているので、必要以上に難しいと感じる必要はありません。
では、そんな学習に時間がかかる量子プログラマーの最短はどうすればいいのでしょうか。それには、
1、分野を絞る
2、アルゴリズムを絞る
3、プラットフォームを絞る
あたりが大事になってきます。広大に喧伝されている量子コンピュータですが、2020年現在で必要な技術は実はほんの人と握りです。全ての技術は「未来に実現できるかもしれない」という技術が含まれており、9割型は研究用途で実用用途には程遠いのが実情です。
つまり、量子プログラマーとして仕事として使うには、研究で使う9割を捨てて仕事で使う1割だけを学べば即戦力になれる可能性が高くなります。
1、分野を絞る
これはマーケティングの仕事をしているとか、工場向けの最適化計算をしているとか、自動車向けの機械学習をしているとか、企業の検索システムを作っているとか分野によって異なります。
最近は事例もたくさん出ていて、最適化計算を中心にどのような企業がどのような計算を求めているかはわかりやすいです。また、今年始まるアマゾン、マイクロソフトの新しい量子コンピュータクラウドシステム2種類は量子ゲート方式ですが、これらに対して企業がどのように取りかかればいいのかはこれから実例が豊富になってくるので、少し待つ必要があるでしょう。その間に学んでしまいましょう。
分野を絞り、アルゴリズムを絞ります。
2、アルゴリズムを絞る
アルゴリズムはVQEもしくはQAOAのどちらかを学べばいいというのが結論です。まだ少し難しさも残りますが、今年はこの辺りで簡単に使える方法を指南するウェブ記事が増えると予想されます。
ここが先ほどの研究と実用を区別するポイントですが、研究用途は未来の量子コンピュータを想定していることもあり、実用では、未来の数十年先の実現できる技術を採用する余裕はありません。
つまり、今すぐ使える技術を学ぶ必要がありますが、現在の量子コンピュータはノイズが入るアナログマシンなので、量子コンピュータと既存コンピュータをハイブリッドで使う必要があります。
そのハイブリッドアルゴリズムの本命がVQEとQAOAの2種類が主流になっています。
個人の量子プログラマーは独学でVQEかQAOAを学びましょう。VQEの方が有名で応用範囲も広い一方、QAOAは分野を絞っており使いやすいです。
実際にはあまり計算はできないというのは注意した方がいいでしょう。企業はこれから3年かけて使える計算を世界中で試していくというフェーズです。個人で仕事をする際にはその辺りを注意喚起した上で複数年計画で取り掛かる必要があります。
3、プラットフォームを絞る
現在プラットフォームはほぼIBM一択です。今年からはそれにアマゾンとマイクロソフトが加わります。
amazonにはD-Waveという方式が唯一採用されていますが、それはゲートのQAOAというので代替できます。ただ、問題のサイズが違うので、用途や企業の要望によってはD-Wave一択の可能性もあり、アマゾンを採用する必要がある。一方IBMは数年前から先行してクラウドシステムを提供しているため、実例が豊富です。ですので学習コストが低いので、選び方も複数出てくるでしょう。
4、ひたすらチュートリアル
さて、どう学んだらいいでしょうか?それは、各社から出ているツールを手元のPCにインストールし、それについているチュートリアルを実行します。
Qiitaに出ている記事を参照するのもてでしょう。Qiitaは比較的実用的なサンプルが載っています。あとは、ひたすらチュートリアルです。
「Blueqat日本語チュートリアル」
https://github.com/Blueqat/Blueqat-tutorials/tree/master/tutorial-ja
難しい計算と簡単な計算があり、ひたすら全部やることで、ほぼ網羅できます。
5、声かけ
最後は自分は量子コンピュータができるという声がけです。よく考えたらどこまで実力があるのかわかりづらいので、企業にとって実用試験としてどの程度理解しているかの指標を準備したいと思います(アイデア)。
企業は学びたい
企業は学びたいのは確実です。今年はアマゾンの顧客やマイクロソフトの顧客も参加するので、各社人が足りません。機械学習と全くパターンが一緒なので、できる人から仕事が来ると思われます。
個人はチャンス
とにかく個人で量子コンピュータを学び、発表し、仕事をとって頑張って3年稼ぎましょう。