量子アニーリングという技術を聞いたことがありますか?量子アニーリングを収益化する方法を書いてみます。
量子アニーリングとは?
名前を聞いたことがない人はそちらからですね。原子や電子などの小さな物質を総称して量子といいます。その量子の力を使って、アニーリングと呼ばれる手法で、計算をします。アニーリングは不安定な状態から安定な状態に少しずつ移行する性質を利用して、計算を行います。
数式を作り、それを解くことができます。
コンピュータは何を使うの?
実機は世界で今は1種類しかありません。カナダのD-Wave社のマシンです。ですので、D-Waveを使います。
D-Waveはどこで利用できるの?
D-Waveのマシンを利用するには2種類方法があります。
1、D-Waveの月額に申し込む
2、amazon awsを利用する
D-Waveを利用するか、amazonを利用します。ただ、初心者の場合には、D-Waveから利用することをお勧めします。理由は後述します。
D-Waveとawsの違い
両方とも使えるマシンに違いはありません。D-Waveは無料お試しがある一方、awsにはありません。また、D-Waveは月額払いで、awsは従量課金ですので、都度払いです。
金額はD-Waveは月額30万円から、awsは1つのジョブで実用的に考えて50円くらいです。
ビジネスでは、D-Waveを使った方がいい理由
D-WaveのLeapにはハイブリッドソルバーと言って、量子マシンと既存コンピュータをハイブリッドで処理する仕組みがあります。awsには今はありません。ビジネスで利用しようとすると現状はハイブリッド必須なので、選択肢としてはD-Waveを使います。
ハイブリッドはHSSソルバーというものがあり、ビジネスに特化してつか安くなっています。
検討はまずは無料で
かと言って値段は高いです。収益化が目的ですので、最初は無料でお金がかからないように検討するのが大事です。方法はいくつかあります。
1、D-Waveの無料枠を使う。登録によって無料枠があります。1ふんの無料もしくは、ハイブリッドで20ふんの無料です。
2、D-Wave Oceanのシミュレータを使う。シミュレータだと無料で手元のPCで実行できます。
3、blueqatのシミュレータを使う。これで十分と言っていただけるクライアントさんも多いです。クラウドもずっと無料です。
このように、事業検討は無料がいいでしょう。
やりたいことを定式化する
量子アニーリングで避けられないのは定式化です。事業を式の形に落とし込みます。無理せずかなり部分的に落とし込みましょう。
本番環境構築は普通のウェブ・システム開発
あとは普通のシステム開発です。D-WaveではtokenとAPIが公開されていますので、普通の開発として組み込めます。
D-Waveにはウェブからは直接リクエストを投げられないので、サーバーサイドのシステムを組んであげる必要があります。ここは普通の開発なので、ちょっとお金はかかります。
収益化。最初に目指すはトントン
最初から大きな利益が出ることは想定されません。現状量子アニーリングを使ったシステムはビジネス的にはトントンを目指すのが無難です。トントンが行けたら、将来的にもいけるでしょう。出費を減らして、収益化を目指しましょう!
以上です。