6年間の挑戦から見えてきた厳しい現実
創業から6年、私たちは補助金に頼らずに量子コンピュータ事業のビジネスモデルを追求してきました。しかし、その道のりで見えてきたのは日本のベンチャーエコシステムの厳しい限界です。
VCを中心とした従来型の投資システムでは、量子コンピュータのような革新的かつ長期的な技術開発を支えきれないという現実。実行したいビジョンは何一つ十分に形にできない状況に直面しています。
本当のイノベーションに必要なもの
量子コンピュータのような技術革新を実現するためには、小さな改善の積み重ねではなく、大胆なビジョンとそれに向けた一貫した取り組みが不可欠です。
私たちの経験から学んだ重要なポイントは以下の通りです:
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より大きなビジョンの必要性 - 短期的な収益よりも、社会を変革する大きな目標に向かって邁進する姿勢
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垂直統合型の開発アプローチ - ハードウェアからソフトウェアまで、根幹となる技術を自社で開発する体制
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ビジネスモデルの転換 - 従来の受託やSIベースのモデルから、インフラ提供型の持続可能なモデルへ
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最新技術の積極活用 - 生成AIなど、開発効率を高める技術の戦略的導入
未来への展望
日本が量子技術で世界をリードするためには、投資の在り方や研究開発支援の仕組みそのものを見直す必要があります。長期的視点に立った資金調達手段の多様化、産学連携の強化、そして何より挑戦を許容する文化の醸成が不可欠です。
私たちは今後も、従来の枠組みに囚われず、真のイノベーションを追求していきます。量子コンピュータという革新的技術を通じて、日本のテクノロジー産業の未来を切り拓いていく覚悟です。