お世話になります。技術開発進捗が世界中で加速しておりDXやデータ活用に乗り遅れると大変であるという事態に発展しつつあります。blueqat社では量子コンピュータ専業企業としてこれまで、主に最適化や機械学習に重点を置き、また2021年3月までは産総研さんと超伝導量子ビット自社開発を行っておりました。
弊社blueqatでは、クライアント様の需要に合わせて順次技術開発を行っており、量子コンピュータ関連技術として機械学習・深層学習などのビジネスが急激に伸びています。企業の全体像が把握しづらいのでいったんまとめたいと思います。
まず、弊社の主力商品は量子コンピュータSDKといわれる量子コンピュータ向けのソフトウェア開発キットです。SDKを世界できちんと提供できている企業はGAFAなどの大手を加えても10社行かない程度です。弊社では、SDKをベースにクラウドシステムを開発し、有料プランを設けることで企業様に最先端技術を提供しています。ハードウェアは米国アマゾン社およびIonQ社との連携によって提供をしています。最近ではプログラミング不要のGUIを搭載したAutoQMLを開発し、国内外で大変好評いただいております。
また、特筆すべきは実績として超伝導量子ビットの独自設計のマシンの開発実績があるという点で、最近では国内の大手企業様より量子コンピュータへの参入希望が多くなってきているため、弊社で産業用の量子コンピュータへの参入を支援する仕組みをオープンシリコンクオンタムとして立ち上げました。こちらは半導体量子コンピュータと呼ばれるタイプのものとなっており、半導体製造技術を利用して電子スピン型の量子コンピュータを製造するという方式で、近年Intel社を始めて米国の半導体大手がこぞって参入をしているという方式になります。既存の半導体工程を利用する一方、量子コンピュータに必要な特殊なウェハ開発だったり、半導体製造設備に関しても新規の技術開発が必要になるタイプです。弊社ではこの部分を量子コンピュータの多くの実績をベースに参入支援を行っております。量子コンピュータを取り巻く周辺技術はハードウェアも急激に売り上げが上がっている企業が増えており、北欧のblueforsなどは高価な冷凍機を年間数十台から数百台単位で製造販売しており、オーストリアのAQTや米国のColdQuantaなども量子コンピュータ関連周辺技術の販売で売り上げを上げ始めています。
そして、量子コンピュータ技術は量子コンピュータのみに適用されるものではありません。既存コンピュータの利用をハイブリッドで行ったり、量子理論を機械学習理論とオーバーラップさせることで、既存計算機への大きな恩恵が出始めてきました。弊社では多くの既存計算機における機械学習プロジェクトにおいて、コンペを勝ち抜き大きな技術力を手に入れることができています。量子コンピュータから得られる技術は普遍的であり、通常の機械学習プロジェクトも十分に進めることができます。弊社では国内最大手企業の既存コンピュータの機械学習プロジェクトも単体で行っており、今後の量子コンピュータへの展望と合わせて2021年現在すぐに使える技術の提供を2018年ごろから進めており、すでに多くの導入実績があります。
データ社会は確実に進んでおり、DXの難易度はどんどん高くなっています。そのような中で、未来の技術を的確に自分たちで1から想像しながら、2021年現在収益化に大きく貢献する技術の提供ができています。現在は機械学習の事業が順調に拡大しており、今後必要になるのは量子コンピュータだけではなく、より効率的にデータを可視化し処理するデータ基盤の整備や、既存機械学習を高速に動作させるための既存機械学習向けのサーバー類の整備となっています。これらの投資はダイレクトに業績に反映されるため、現在実行中のプロジェクトから順次早期の導入を実現するために、量子コンピュータの将来技術開発と、現場ですでに動いている既存コンピュータの環境整備を急いでいる状況です。
このようにblueqat社は単に量子コンピュータの企業としてだけでなく、データを扱う社会において効率的にアプリケーションや課題解決を提供することで多くの実りを提供することができています。今後もこの流れを加速させ、国内の事業の加速と海外展開を2021年末にかけて行いたいと思います。
以上です。