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量子コンピュータの基礎研究のまま商用化すると爆死することがわかった

Yuichiro Minato

2023/02/16 07:25

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米国のみならず、世界中で量子コンピュータベンチャーが苦境に陥っております。原因は思ってたよりも量子コンピュータの性能がパワフルでなく、思ったよりも量子コンピュータの開発が難しかったからですが、そもそも基礎研究を一筋縄でそのまま実用化したロードマップが不味かった気もします。

具体的に言いますと超電導量子コンピュータは実用に耐えられなくて、世界中で研究は進むものの商用化はいまだに30量子ビット未満の数年前のマシンの性能が最大で、Googleも2018年以降新型のマシンを作っていないほど性能限界があるという点です。D-WaveやRigettiのような超電導量子コンピュータベンチャーは株価が1/10と低迷し、Googleも2029年の完成を告知し、当面本格的なリリースは見合わせ、5年をたっても現状クラウド経由ですら実機を提供していない状況です。

ソフトウェアも同様で、NISQと呼ばれるエラーあり量子コンピュータを利用しても大した計算はできず、現状では出口が見えないが、広げた風呂敷を閉じることもできず、誤り訂正量子コンピュータという未来像を掲げて旗を振り続けるしかない状況で、世界中で量子ソフトウェア企業の閉鎖が相次ぎ、世代交代や買収を通じて新陳代謝を行っている最中となっています。

2018年ごろはまだ我々も無知でいけるという雰囲気の中で頑張る雰囲気がありましたが、2023年の現在は一切そのような雰囲気はなく全世界で方針転換を余儀なくされています。

商用化プロセスに関してもっと検討する必要があり、基礎研究と分離する必要があると思います。性能を表す性能指標である、量子ボリュームでも現状30量子ビット前後のマシンが最大となっていて、この数字は全く既存のシミュレーションを想定よりもはるかに下回る事態で、最近は誇大広告すら出なくなってきた時期で、次世代の量子コンピュータの議論が活発化しています。弊社でも現世代最新の光量子コンピュータや中性原子量子コンピュータを利用していますが、現状では実用化には程遠い状況でかなりの改善が必要だという認識です。

基礎研究としては加速する時期ですが、逆に商用化についてはかなり慎重に進めるべき時期なのではないでしょうか。でないとお金ばかりかかり成果が出そうな時には息切れするといういつものパターンに陥る可能性があるのと、すでに護送船団方式で大きく量子コンピュータのロードマップが欧米中に比べて遅れています。

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