なんか調べていくと意外と光量子コンピュータはアプリケーションがたくさんありますね。今回はこの辺りをざっくり読んでみました。
Strawberry Fieldsで光量子計算をする(その5) ハミルトニアンの最小化
https://qiita.com/ryuNagai/items/4f73757abd7e77815cce
連続量量子計算におけるQAOA論文の紹介
https://qiita.com/ryuNagai/items/fd0ca10a9141edff453d
まずは、ハミルトニアンの最小化において出てくるボースハバードハミルトニアンです。
引用:https://qiita.com/ryuNagai/items/4f73757abd7e77815cce
量子アニーリングや量子ゲートのQAOAで利用されるイジングモデルとは異なり、こちらはボースハバードモデルと呼ばれるモデルの上に問題をマッピングするようです。Jのパラメータのほか、同一格子上でのボソンの同士の相互作用(一つの格子に複数存在しうるため)Uなどを導入しています。
上記のハミルトニアンの時間発展計算を導入し、
引用:https://qiita.com/ryuNagai/items/4f73757abd7e77815cce
上記のように、回転ゲート、カーゲート、ビームスプリッターゲートを用いることで、時間発展を光連続量計算で行うことができるようです。詳しい内容はリンク先を見てもらうとして、これでハミルトニアンの時間発展が実装できるということで、格子上の光子数の問題を解くことができます。正直どのように上記のモデル上に問題をマッピングできるのかがまだ不明ですが、とりあえずこれで一種類問題が解けるようです。カーゲートが出てきているので、Fockシミュレータを使って行う必要がありそうです。実機実装は簡単には実現しなさそうです。
次に、ボソン系の光連続量プログラミングにおいても、量子ゲートで有名なQAOAを解くための手法が紹介されています。
引用:https://qiita.com/ryuNagai/items/fd0ca10a9141edff453d
こちらでは、時間発展で、二種類のハミルトニアンを交互に実行することで、求めたいハミルトニアンの微分が出るということのようです。これは、QAOAといえども、量子断熱時間発展計算を使っていなくて、単に式変形で微分がでて勾配法が利用できるということなのでしょうか。元の論文ではフォックシミュレータを使ったシミュレーションが実装されているようなので、すでにプログラミングとしては採用できそうです。
光量子コンピュータのアプリケーション応用を探っていますが、ガウシアンボソンサンプリング以外にもボースハバードモデルの時間発展でのハミルトニアンを解いたり、QAOA時間発展で勾配法を利用したりと意外と応用範囲が広そうな気がしました。今後は面白そうな技術も見ながらも、社会問題への応用を探索してみたいと思います。以上です。