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半導体量子コンピュータを活用し、量子AIでなんとかやっていく今後のロードマップ

Yuichiro Minato

2023/12/17 14:16

こんにちは、我々はblueqat(ブルーキャット)株式会社です。量子コンピュータとAIを中心に事業を行っています。現在はクラウドシステムの貸し出しとアプリケーション開発のコンサルティングと受託を行っています。ぜひご用命ください。

さて、この度半導体を利用した量子コンピュータをご披露することとなりました。今後半導体を利用することでものすごく分かりやすい量子の産業化へのロードマップが見えてきました。今後私たちは2018年以降5年かけて構築してきたビジネスモデルをさらに拡張させることになります。

半導体量子コンピュータ

半導体量子コンピュータは今後の日本の救世主となるべく新しい方式の量子コンピュータです。現在のコンピュータの微細化が限界に近づいており、その代わりとして新しい計算原理のマシンが期待されています。現在量子コンピュータは様々開発されていますが、超伝導方式を含めてこれまで量産化や産業化に向いている方式はありませんでした。そうした中で、これまで人類が長い時間とコストをかけて構築してきた半導体を利用した新しい量子コンピュータが立ち上がっています。半導体量子コンピュータは半導体を利用して電子を操作し、計算する方式です。計算は量子ゲート方式です。

量産化可能

半導体量子コンピュータの特徴は半導体プロセスを利用して作成することで、大量生産が可能です。ですので、従来の半導体の延長線上に置くことで産業化が見えやすいです。

集積化可能

半導体量子コンピュータの特徴は集積化が可能なことです。これまでの量子コンピュータの弱点は集積化であり、現状の超伝導などは量子ビットがとても大きくチップあたりに搭載できる数が1000量子ビット程度に制限されています。その点半導体は量子ビットが超伝導のサイズの1/100万程度とかなり小さいので集積化が可能です。その分作成するのも大変ですが、今後半導体製造の技術に依存することになります。ワンチップに100万、1億量子ビット搭載することができると想定されます。

冷凍機が小型化可能

半導体量子コンピュータの冷却温度は現時点でもあまりキツくないと言われています。研究開発では極低温が利用されますが、商用利用は1K-3K程度が想定されています。冷凍機がかなり小型化でき、卓上型も可能な温度帯になります。そのため冷凍機の製造や冷却温度、時間が有利になり多くのデータセンターやオンプレでの設置が可能になると予想されます。

制御・読出設備がワンチップで不要に(クライオCMOS)

半導体量子コンピュータや超伝導では、今後増加する量子ビットに対して室温での制御装置や測定装置が不要になるクライオCMOSの開発が進んでいます。冷凍機内部にマイクロ波のパルスを生成する制御回路や電荷センサーなどを利用して計算結果を読み出す回路を設置することにより、大型の設備を不要とするほか、室温での機器とのやり取りの際に生じる様々な損失や難しさを減らします。また、制御・読み出しチップを量子ビットの近くに置くことにより通信速度を速くすることができるため、誤り訂正をはじめとした様々な必要な測定フィードバックなどの操作を高速に処理できます。

集積パッケージングやSoCが可能

上記のクライオCMOSや量子ドットの量子チップは比較的近い温度帯に設置されるので、パッケージングによる集積化やSoCなどのワンチップが可能です。これらは半導体の最先端のトレンドに合致しており、今後も半導体の新しい知識や技術をふんだんに盛り込むことで発展を期待できます。

量産小型化が可能な量子コンピュータで半導体業界とタッグを組み無断のない開発を

半導体量子コンピュータは2023年急激に商用化が見えてきました。まだ解決しないといけない課題はありますが、ほとんどが工学的な課題であり、今後開発費をかけることによって解決できることが多々あります。今後クライオCMOSと半導体量子チップの開発を並行して行うことで、小型で高性能な量子コンピュータを開発できる見込みがかなり高くなってきました。

誤り訂正を目指して

今後の量子コンピュータの目標は、このような大規模量子ビット化、集積化などと併せてエラーを減らして誤り訂正を実現することも重要です。その点半導体量子コンピュータは2量子ビットの動作や近隣接続に制限されることから出る制限が誤り訂正対して優位に働かないことも考えられます。中性原子など誤り訂正で先行している方式は量子ビットを自由に動かし、多様な誤り訂正を実現することができます。今後半導体を利用して開発を行う場合、やはりクライオCMOSとの高度な連携、多くの量子ビットを活用し、少しでも誤り訂正が大規模で実現できるような実証ができることが望まれます。

ソフトウェアとの連携

量子コンピュータとして量子ゲート方式のアプリケーションが多々利用できると思いますが、やはり接続性などの限られたハードウェアの制約が足枷になると考えられます。私たちblueqatでは現在アプリケーションを機械学習に絞っていますが、そのようなアプリケーションの開発も今後並行して進める必要があります。まずは半導体方式で数十量子ビット、数百量子ビットを早期に実現し、アプリケーションを動かすことが実用化に最も速く近づくと思われます。

今後のロードマップ

ソフトウェアに関しては随時論文発表などを通じて新技術を粛々と開発していくのが良いと思いますが、最近でもあまり有用なソフトウェアは開発が微妙ですので、誤り訂正に関して3年ほど取り掛かろうと思います。

ソフトウェア:2024-2027年、誤り訂正に関する理論的な研究開発

ソフトウェア:2024年、量子AIに関しては古典コンピュータとの取り組みを中心に研究開発

ハードウェア:2024年、半導体量子コンピュータの研究体制の確立。ハードウェアを10台ほど準備する

ハードウェア:2024-2025年、クライオCMOS回路について読み出し回路、制御回路を準備し、実装PoC

ハードウェア:2024-2025年、シリコン量子ドットの量子ビットの開発を進める。要素技術というよりも数量子ビット安定して稼働できる商用化を目指す。

クライオスタット:2024年、更なる小型化を進める。上記量子ビットの要請から特にマグネットの強度を絞り込む。商用向けに外装を実装。

今回は半導体方式を見ました。今後のロードマップは極めて明確で、基礎技術の開発とともにまずは商用にリリースできる体制の早期の実現となります。ぜひみんなで頑張りましょう。

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