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符号化の時代:量子コンピュータの新たな展開

Yuichiro Minato

2025/03/12 16:49

量子コンピュータのハードウェア開発は、新たな局面を迎えています。これまでのアプローチでは十分な性能を引き出すことが難しいことが明らかになり、従来の方式にとらわれない新たなハードウェア開発が進められています。しかし、単純に従来の手法を拡張するだけでは、量子コンピュータの発展は限られたものになってしまいます。

こうした状況の中で、「符号化」 という技術が注目を集めています。符号化とは、ある量子状態を別の量子状態に置き換えることで、量子ビットの構造をより強固にする手法です。たとえば、Amazonは光の連続量を量子ビットに符号化し、「猫量子ビット(cat qubit)」を実現しています。また、他のアプローチによる符号化技術も活発に研究されています。

もちろん、量子誤り訂正も重要な技術の一つです。しかし、従来の誤り訂正手法では、必要な量子ビット数(オーバーヘッド)が非常に大きくなるという課題があり、新技術の進展とともに誤り訂正に依存しない符号化 も発展し始めています。これにより、ハードウェアの設計もより複雑化しており、単純に量子ビットを作って動作させるだけでは最適な量子コンピュータは実現できません。

この流れの中で、ミドルウェアの重要性がますます高まっています。ハードウェアの複雑化に伴い、ミドルウェアの役割は単なる制御にとどまらず、符号化技術を活用してハードウェアの限界を引き上げることが求められています。量子コンピュータの進化は、ハードウェアだけでなく、符号化技術を取り入れたミドルウェアの発展とともに進んでいくのです。

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