はじめに
最近いろんな会社から相談に来ますので、まとめてみます。
対象
これから量子をはじめたい機械学習などのベンチャー、
業務へ量子を導入してみたい事業会社、
量子を業務にしたいSIなどの企業
参入する際のアプリ
アプリケーションは4種類です。参入をお奨めするのは、「組合せ最適化」と「量子化学計算」です。
1、「組合せ最適化」
2、「量子化学計算」
3、「暗号」
4、「量子機械学習」
一番のおすすめ分野はやはり「組み合わせ最適化問題」です。
D-Waveのマシンはすぐに利用が可能ですし、富士通・東芝・日立・NECなど国内勢の参入が相次ぐために国内で仕事にしばらくあぶれることがありません。
主にコンサルやPoCですが、
ベンチャー企業は
「現在の得意分野でQUBO式を作る」
ということですぐに参入をすることができます。
具体的には量子アニーリングなどの分野では全てのマシンにおいてQUBO式というのを作れば計算ができます。そのQUBO式を作るというのが大変なので、それぞれの分野に最近は細分化されているという状況です。ですので、自社のサービスの中から組み合わせ最適化問題を探してそのQUBO式を作ればOKです。
事業会社も同様です
「自社の課題でQUBO式を作る」
ということを進めればすぐに参入ができます。
OKIさんやDENSOさんなどがこのタイプです。
SIさんはこれらのQUBO式をサポートすることになりますが、マシンの選定が難しいです。事業会社ではマシンの選定をなかなかするのは難しく、最新技術へ追いつくのも大変ですので、その辺りの事業化のお手伝いや最新技術へのキャッチアップを手伝うのがいいでしょう。また、基本的に事業会社などは手が足りませんので、量子計算は外注することがあります。そのような企業のPoCや将来活用の将来図を一緒に描いてあげるのがとてもいいと思います。
量子化学はVQEを覚えればできますので、Blueqat/QiskitなどのツールからVQEの使い方を学び、それに対して量子化学計算の第一原理計算とPySCFなどデータを吐き出す元となる部分を押さえて進めるのが良いと思います。大学などと連携することですぐに量子化学計算を始めることができます。
ツール
ツールはSDKやクラウドが多々あります。一番有名なのはD-Waveですが、富士通デジタルアニーラや東芝SBMなど色あります。基本SDKは無料なので、弊社のBlueqatの他に、PyQuboやOpenjijなど選択肢はたくさんあります。もちろんD-WaveのOceanというツールもあります。
これらのツールに加えてマシンもたくさんありますので、順番に探して取引先や使いやすさなどで選べばいいでしょう。
人員
QUBO式が一旦作れればいいので、専門的な人員は多くは必要ありません。まずはきちんとQUBOになれてそれを作れるようになるのが大事です。また、営業も半分は技術営業という形になりますので、もう少し浸透するまでは技術と営業を兼任する形が効率がいいと思います。
リリース
よくみなさんプレスリリースを出すので、プレスリリースを出して、どのような問題をどうやって量子に落とし込んだ概要がわかれば、興味のあるお客さんから問い合わせがきます。
集客
上記のリリースに合わせて集客やその他量子コンピュータセミナーや勉強会などを通じて販促をするのがいいでしょう。youtubeに載せたり、ニュースメディアへの掲載など少しずつ拡大してくのがおすすめです。
まとめ
来年は新しく多くのツールが出ますので、それに合わせてニュースバリューのあるうちに出しておくのがいいと思います。以上です。