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重荷になっている量子コンピュータ業界のプロダクトアウト的発想

Yuichiro Minato

2024/03/02 00:17

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こんにちは。量子コンピュータ業界をご存知の方なら知ってると思いますが、量子コンピュータの計算の想定される範囲は非常に狭いです。

1番有力視されていると言われていた量子シミュレーションと呼ばれる手法はまだまだ開発の初期にあり、全く実用化が見えなくなりました。以前であればもう少し実用化が早かったのかもしれませんが、現在ではほとんどその実用化の目を摘まれてしまっている状態です。 これは量子コンピュータと古典コンピュータをハイブリッドで利用するようなものが好ましい結果がでなかったと言うような結論から生まれたようなものです。

それに対して期待感から多くの投資が行われたに対して、回収が全くできないと言うことで、非常に困っている企業が多いように見えます。 2024年以前に投資したようなものは全く回収のめどがないと思われます。企業としてはそうした現状を打開するべく、開発した技術がまだ利用できると銘打って販売をしていると言う話ですが、かなり厳しいと思います。そうした流れは量子アニーリングでもNISQともに起きていてかなり困っているのではないでしょうか。

さらに、その様な状況に追い打ちをかけるべく、生成AIでは多くのアプリケーションが実際に利用できる形で流通しており多くの可能性を感じさせ投資が活発化しているので、量子をやるのか生成AIをやるのかと言うところで大きな分岐点となっていて、生成AIを選ぶような企業やエンジニアが増えているというのが肌感です。

実際、弊社でも量子、コンピューターよりも機械学習やりたいと言う人が増えており、現実的な対応が求められています。

なぜ量子コンピュータをこのまま続けるということが非常に大きなリスクとなるかと言うと、それはやはり投資回収の目処が立たないからです。実際に量子コンピュータ関連のソフトウェアベンチャー企業は2018年ごろに多く立ち上がりましたが、2024年現在多くの人が感じているように新しい量子コンピュータソフトウェアベンチャーがあまり出てきません。それは大きなリスクを背負っていて、実際に多くの人が量子で計算をしてみたがあまり計算ができないからビジネスとして成り立たないと言う感想から生まれていると思います。

では、2024年以降どうした心構えで量子コンピュータをやっていかなくてはいけないのでしょうか? 2024年現在、量子コンピュータで最も大事なのはソフトウェアではなくハードウェアです。ソフトに関しては現状ほとんど進展がなく、過去のソフトウェアを多少改造してるような段階です。 そうした中で、量子コンピュータのソフトウェアに大きな比重を置く事は大きなリスクを意味します。 これから開発されるハードウェアが、今後の量子コンピューターの将来像を形作っていく事は間違いないでしょう。これまでとは全く異なるアーキテクチャを採用し、最新の量子コンピュータ開発に携わっていくことが唯一のリスクヘッジとなります。

現在の量子技術の延長でも多少は生き残れるかもしれません。まだ注目度が高いので、先進的な技術に追従する形でおこぼれをもらうという表現になるかと思います。ただ、そのフィールドで生き残れるのはせいぜい1,2社で多くない果実を取り合う様な状態になりそうです。

そうした現実的な損切りや次の展開を先延ばしにして、過去の投資にとらわれて前に進めない人が山ほどいます。 以前は勢いがあったので、何とかなると言う雰囲気がありましたが、最近ではそうした過去に囚われた人たちが全く前に進めず、トラブルに巻き込まれることが多くなってきてるように感じます。それらは量子コンピュータと言うものを暫定的に判断し、使えるソフトウェアの選択を誤ったと考えられると思います。

量子コンピュータ業界で生き抜き、そして先を読むと言うのは非常に高度な技術を必要とします。その段階その段階で判断してしまうと非常に間違ってしまいますし、理想を求めてしまうとさらに深い痛手を負ってしまうことになります。現在多くの大学や研究機関で基礎研究が行われています。そうした基礎研究はまだ結果が出ていない段階ですので、その段階で採用する事は大きなリスクを背負うことになります。リスクを許容できるのようなチームワークであれば良いのですが、そうでない場合には非常に大きなトラブルとなるでしょう。

世間の需要と量子コンピュータの供給のアンバランス関してより深い考察を持ったところが、今後も技術発展し企業として生き抜いていくのではないかと感じます。

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