現在、日本の量子技術の多くは米国のニュースを後追いする形で発展しており、これでは米国を超えたとされる中国の量子技術を含め、世界の競争の中で存在感を示すことは難しい状況です。単なる追随では、国際的な量子技術レースに勝つことはできません。
弊社では、現状の量子技術を超えるようなチャレンジングな技術開発に取り組んでいます。それは、次の2、3手を読むような革新的なアプローチであり、大手企業ではなかなか挑戦しづらい領域です。海外のスタートアップの中にも、米国や欧州を中心に同様に高リスクな挑戦を行うベンチャー企業が存在します。これらの企業は大規模な資金調達を行いながらも、技術の難易度が高いため成功確率は低く見えます。しかし、その先にはブレイクスルーや技術的などんでん返しが潜んでいることを示唆しています。
弊社の挑戦
弊社が取り組むのは、以下の2つの大きな課題です。
- 低温動作可能な制御機器のワンチップ化
- 超伝導では難しい数百万単位の量子ビットのワンチップ化
これらの技術開発には主に半導体を活用するため、半導体設計と製造技術の両面での改良が必要になります。また、冷凍機の性能向上も不可欠です。これらの技術が実現すれば、現在ニュースで報じられるような複雑な部品群は不要となり、すべてがワンチップで処理可能になります。その結果、量子コンピュータは非常にコンパクトになり、実用性が飛躍的に向上します。
ブレイクスルーの必要性
徐々に改良を加えながら進化させるという考え方もありますが、現状のマシンの限界を数年前から見てきた結果、まともな計算ができない現状が続いており、従来の開発手法では不毛な状況になりかねません。
一方、中国はこうした分野で非常にアグレッシブに開発を進めており、日本や米国が追いつく兆しはほとんど見られません。この状況を打破するためにも、既存の枠組みにとらわれず、大胆な技術革新を目指す必要があります。
量子コンピュータの未来は、単なる現状技術の延長線上ではなく、従来の枠を超えたブレイクスルーによってこそ切り拓かれるものです。弊社はその挑戦の最前線に立ち、次世代の量子技術の実現を目指していきます。