こんにちは、半導体量子コンピュータで量子ディープラーニング企業を目指すバズワード満載のblueqat株式会社の湊です。
2022年、量子コンピュータ業界はちょうど岐路に立たされています。NISQと呼ばれるエラーあり量子コンピュータも有用ではないし、かといって誤り訂正つきのFTQCも先が長いです。ということで、量子ディープラーニング企業を目指します。どのようなものかご説明します。
1.量子ディープラーニングの発展
量子機械学習はこの数年飛躍的に発達しました。特に変分回路と呼ばれる角度をパラメータとした量子機械学習は大きく発展しました。また、量子コンピュータの性能を凌駕するようなスパコン計算を実現するための古典コンピュータのシミュレーション技術もかなり発展しました。量子機械学習は必ずしも量子コンピュータを使うだけでなく、量子コンピュータの開発の過程で得られたすべての知識と技術を活用して機械学習を促進するものとなっています。量子機械学習はさらに発展し、量子回路の深さ方向に対して理論的にディープな回路が登場し始めてきました。基本的には表現力は量子もつれもしくはディープな量子回路を使うことで拡張できることが分かってきています。特にデータとモデルに対して
2.量子ディープラーニングはハードウェアを選ばない
上記量子機械学習、量子ディープラーニングを実現するのは量子コンピュータに限りません。古典コンピュータと量子コンピュータ、量子向けのライブラリやテンソルライブラリ、古典コンピュータ向けの深層学習ライブラリをバランスよく使いこなす必要があります。現在使えるCPUやGPUのほか、さまざまなNPUなども活用できます。多くのHPCの領域が重要になります。また、量子コンピュータも超伝導、イオントラップのほか、冷却原子やシリコン、ダイヤモンドなどの種類に加えて、連続量・離散量の光量子コンピュータも併用することができます。これらすべてのハードウェアをバランスよく使いこなす必要があります。
3.社会問題、量子の問題を解く、有用アプリを実現する
量子ディープラーニングの活用箇所は、量子データと呼ばれる量子の世界でのふるまいをデータ化したものから、私たちの世界のデータまで様々なものを利用できます。たとえ古典の問題を扱ったとしても、モデルを工夫するなど現実社会の問題を効率化するような技術も開発が進んでいます。低消費電力で次世代のカーボンニュートラル社会に貢献するような新しいデータの扱いを実現できます。多くの有用な社会問題をデータを活用してよくしていきます。
2022年は量子ディープラーニングをはじめ、産業化・ビジネス化に向かって開始するのにぴったりの年です。ぜひ量子と物理の技術で世の中をよくしていきましょう。以上です。