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[ポエム] ディープテックベンチャーは振り返るとお金のマネージメント合戦だった。

Yuichiro Minato

2024/05/08 01:17

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若い時は技術に燃えていました。今はだいぶ歳をとり始めてきてディープテックの波を2、3回乗り越えた上で色々気づいたことをポエムで書いてみます。

自分自身は大学を卒業後、就職をしてから2008年に独立して起業しました。当初はデザインや建築などをやっていましたが、だんだんと適性がずれてきて最終的にウェブデザインからウェブシステムやアルゴリズム開発に移行をしました。2014年からは量子コンピュータに分野を集中し、それ以降はほぼ一本で行っています。

2016年のGoogle/NASAの量子アニーリング1億倍高速発表、2019年Googleの量子超越報道などを渦中で体感しながら栄枯盛衰を最前線で見ることができて楽しかったです。起業したのは32歳でしたが、気づいたら46歳になっていました。技術を日々追っているだけで、10年は一瞬でした。

ここ数年は量子コンピュータの海外動向は量子の冬と言って控えめで知り合いなども辞める人が多かったので活動も控えめになっていました。日本ではちょっと遅れて盛り上がっていたようでしたが、あまり国内の量子コンピュータ動向には明るくないのでよくわかりませんが昨年ごろから海外でまた盛り上がり始めてきたので、追従するように活動を再開しようと思います。

10年をほぼ無傷(?)で量子業界を乗り越えられたのは、読みとお金のバランスがあると思います。海外はお金の使い方なども雑なところが多いのでダメになりますが、新陳代謝が働いていて(どういう仕組みなのか???)復活はしませんが、次の人たちが出ます。正直海外でも一旦失敗した起業家はよほど成功しない限りは日本と同じで評判が悪くなって二回目の起用はないように見えます。新しい人はたくさんいますし、わざわざリスクをとって前の人に頼むようなことはあまりしてないように見えます。量子業界も特に失敗の仕方を見てるので、流石にまた頼もうとは思わない気もします。。。

量子業界は何度も振り出しに戻されます。その度企業が消えていき、他の企業に統合されたり、気がついたらいなくなったりしています。日本でも結構節目節目でやめてしまう人が多いです。主に理由は給料だと思いますが、なかなか量子そのものが元気ないと厳しいかもしれません。

また、日本では研究からベンチャーに来る人が多いのですが、そのまま失敗して研究に戻る人も多いです。海外も同じかもしれません。失敗の原因はほとんどは技術ではなくお金と事業計画な気がします。いい技術を持っていてもピボットできず、破れ去っていったのを目撃している気がします。

国内外で海外を含めて現在注目している量子ベンチャー企業はあまりありません。この業界も長引くほどに段々大手が強くなってきてて、結局AIにおけるGoogleやMicrosoft、自動車におけるBYDなど体力があるところが勝ち始めています。自分自身も一番注目している量子企業というとベンチャー企業ではなく、インテルを推しています。

お金の管理で言うとなかなかこの業界は10年でもあまり進んでおらず、お金を出す側のVCのディープテックへの理解が遅い点、お金を受け取る側のベンチャーの事業化への理解が遅い点が悪いように噛み合ってしまって、全くコミュニケーションが取れてないように見えます。2018年以降、弊社がSBI様から資金調達を行なって以来多くのベンチャー企業が資金調達を行いました(おそらく弊社の評価額と調達額が参考になったぽい)が、2024年現在おそらくピボットしてないほぼ全ての量子企業が見通し厳しいのではないかと思います。米国での量子企業の上場成績も悲惨で業界を知っている人はコメントもないでしょう。

国の予算などを中心とした実績づくりや支援なども国内は活発ですが、弊社はあまり活用してない&参加していないことから事情は分かりません。税金をきちんと使ってもらいたい以外の感想は特にありません。

さて、昨年ごろから海外でも新型の新しいハードウェア、ソフトウェア勢力の誕生が海外でもよく見られるようになってきました。量子専業のVCなど目利きも超一流というよりか、手堅い布陣で確実にというVCも見かけます。

歳をとると第一線の技術では勝負できなくなるのでこうした資金関連の動きに興味が湧き始めますが、今年くらいから新しい潮流が期待できそうで面白くなりそうです。

[追記] 技術はお金で解決できる手段の一つであることを理解しました。LLM合戦を見ても結局同じような技術をみんな持っているので優位性はそれほど出ずに競争になります。量子でも同じような感じでしょうか。

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