こんにちは、量子コンピュータも流行り始めています。量子コンピュータの計算手法は2020年くらいを境に大きく変わり始めています。特にシミュレーション方法は新しい方法を学ぶことで、50量子ビットを超えることができます。
これまでは状態ベクトル法と呼ばれる手法によって計算されてきたシミュレータは、保存できるベクトルのサイズによって40-50量子ビット程度までが計算の限界と言われています。Googleによる量子超越もそのような制限のあるシミュレータと比較して高速化できると言われていました。
しかし、現在では通常のコンピュータで新しい手法が適用され、より大規模で高速な問題を解くことができるようになりました。それがテンソルネットワークです。テンソルネットワークを利用することにより、量子コンピュータと同等の速度で問題を解くことができ、将来的な量子コンピュータのサイズを上回るようなアプリケーション開発が可能になりアプリケーション開発の展望が広がっています。
ただ、テンソルネットワークを利用した量子計算は、量子回路に適用する際には計算の目的を明確にする、量子回路の構造によって得意不得意があるなどの特徴を捉え、現在のアプリケーション開発と歩調を合わせる必要があります。
従来型の量子コンピュータシミュレーションと近いところもありますが、多くの点で異なることがあります。そのような新しい計算手法をいち早く取り入れることで、世界でより競争力のある量子計算に踏み込みましょう!