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米国発の次世代量子コンピュータの潮流:多様化するアーキテクチャと日本の課題

Yuichiro Minato

2025/03/01 08:09

近年、量子コンピュータのアーキテクチャが急速に多様化しています。Googleは安定して超伝導方式を追求し、AmazonはCat Qubit、Microsoftはマヨラナ型量子コンピュータを発表。ハネウェル(Quantinuum)はイオントラップを提供し、中性原子の分野ではQuEraが飛び抜けた成果を出しています。また、これまで将来性が不透明だったPsiQuantumも、莫大な資金を投じて大規模なフュージョンベースの光量子コンピュータの開発を進めています。

こうした流れを見ていると、米国は既存のアーキテクチャを洗練させつつも、現在の量子コンピュータでは満足できず、次世代型へとシフトし始めているように思えます。量子コンピュータの進化が、いわゆる「ムーアの法則」的な進化ではなく、アーキテクチャの多様化による進歩にシフトしているのが特徴的です。

個人的な見解として、Cat Qubit やマヨラナ量子ビットは、現状のスケール感を考えるとメインストリームにはなりにくい印象がありますが、それでも新たな技術が次々と生まれ、量子コンピュータ市場が多様化していくのは非常に面白いと感じます。特に、長らく注目されながらも実現が難しいとされていた技術に、各社が本気で取り組み始めたのは大きな変化です。

一方、日本では基本的に従来型アーキテクチャを中心に開発が進められています。もちろん、それらを極めることも重要ですが、次世代型の量子コンピュータ開発を大胆に進める企業や研究機関がもっと出てきてもいいのではないかと思います。しかし、現時点ではその傾向はまだ弱く、少し残念に感じる部分もあります。

そのような状況の中で、blueqatとしては、むしろ「シリコンで無理」と言われているような次世代型アーキテクチャに果敢にチャレンジするのも面白いのではないかと思い始めてきました。既存の枠にとらわれず、新しい可能性に挑戦することで、次世代量子コンピュータの主流となる技術を日本発で生み出せるかもしれません。

世界的な競争が加速する中で、日本の量子コンピュータ開発も次のフェーズへと進む必要があります。従来型を洗練しつつも、新しいアーキテクチャに挑戦する動きがもっと増えていけば、日本発の技術が次のスタンダードになる未来もあり得るでしょう。blueqatとしても、次世代型へのチャレンジを視野に入れながら、技術開発を進めていきたいと考えています。

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