量子アニーリング方式から量子ゲート方式へ鞍替えをするとどうなるのか?両立は可能?2018年に鞍替えしたblueqat社の視点から。

D-Wave社が方針転換し、量子ゲート方式を開発する計画を発表しました。大きな方針転換ですが、この後何が起こるのかを予測してみます。


1,量子アニーリングと量子ゲートのいいところを取ってハイブリッドビジネスをトライする

2,量子アニーリングと量子ゲートの組合せ最適化のビジョンが異なることに気が付き、徐々に異なる技術であることが分かる

3,ビジネスで儲かる量子ゲートに統一


ハイブリッドにトライ

まずみんなが考えるのが、量子ゲートがCPU、量子アニーリングがGPUのような役割でハイブリッドができるのでは?ということです。これは厳しくて。量子ゲートでのデジタル式と量子アニーリングのアナログ式は違う方式なのでCPUとGPUのように共通化が難しいです。また、チップに使われる技術も違うので、量子アニーリングの量子ビット作成をしているflux qubitを量子ゲートのtransmon型両方を作るのはとてもコストがかかります。Googleでも両立できず、ゲートに統一されたので、基本的には量子ゲートに統一されるとみていいと思います。量子アニーリングのソフトは量子ゲートに変換できます。D-Waveは2020年に企業評価額が半減し、資金的に厳しい時期が続いてようやく調達した状態なので、とても両方をやる余裕はないと思います。


Globe and Mail Reports D-Wave Valuation Cut by More Than Half

https://thequantumdaily.com/2020/10/22/globe-and-mail-reports-d-wave-valuation-cut-by-more-than-half/


量子アニーリング技術を量子ゲートに移行、共通化

こちらは一部可能です。量子アニーリングのQUBOはパウリゲートに置き換えることで量子ゲートでもQAOAやグローバーを使って計算ができます。ただ、量子アニーリングには使えなくて、量子ゲートには使えるアルゴリズムが多数あり、組合せ最適化問題ではそのあたりのテクニックを使うことで正答率を上げることができるので、結局書き換えが必要になります。


QAOAを理解するのは量子アニーリングを理解するのに比べて数段難しいので、まずはユーザーがついていくのが難しくなると想定されます。うまく移行が完了するとほぼ量子アニーリングとの共通項はなくなり、量子ゲートでしか使えないソフトウェアが量産されることになり、量子アニーリングから量子ゲートへのアプリケーション移行は進みますが、逆はできないのでその時点で量子ゲートのほうに大幅に移行が予想されます。


弊社のblueqatを使うと簡単に量子アニーリングから量子ゲートへアプリを自動変換できますので、興味のある方はお問合せください。

https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/2105/19/news050_2.html


結局量子ゲートへ

そして、量子ゲートへ一方通行のアプリケーション移行が終わると組合せ最適化以外に量子ゲート方式で儲かる分野がたくさんあることに気が付きます。金融計算や材料計算などは量子ゲートでしか実行できないので、キラーアプリが豊富なことに気が付き、動く予算も莫大なので結局ビジネス的に量子ゲートに集中することになります。


弊社も最初は量子アニーリングを行っていましたが、2018年にMUFGデジタルアクセラレータにおいて三菱UFJ銀行様と契約を行った段階で量子ゲート移行を行いましたが、結果として上記のようなことがおこりました。最後は予算やビジネス規模の話になるので、包括的に判断すると将来像が見えてくるでしょう。以上です。

Yuichiro Minato
blueqat CEO/CTO 2015年総務省異能vation最終採択 2017年内閣府ImPACTプロジェクトPM補佐 2019年文科省さきがけ量子情報処理領域アドバイザー
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Yuichiro Minato
blueqat CEO/CTO 2015年総務省異能vation最終採択 2017年内閣府ImPACTプロジェクトPM補佐 2019年文科省さきがけ量子情報処理領域アドバイザー
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