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[レビュー] 対称性を取り入れた一次元横磁場イジングモデルansatzをVQEで

Yuichiro Minato

2022/11/05 13:08

最近は最適化計算で脱QAOAが目立ちます。

参考

SOLVING THE TRANSVERSE ISING MODEL WITH VQE

https://github.com/aws/amazon-braket-examples/blob/main/examples/hybrid_quantum_algorithms/VQE_Transverse_Ising/VQE_Transverse_Ising_Model.ipynb

対称性

物理学における対称性(たいしょうせい、: symmetry)とは、物理系の持つ対称性 — すなわち、ある特定の変換の下での、系の様相の「不変性」である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%BE%E7%A7%B0%E6%80%A7_(%E7%89%A9%E7%90%86%E5%AD%A6)

対称性ですが、どうやらある特定の変換の下で物理量の不変性を表しているようです。今回は特定のハミルトニアンがある対称性を持つというところを利用します。

量子相転移

通常の相転移はミクロな要素原子、分子、スピンなど)の秩序だった配列や配向が熱ゆらぎ(thermal fluctuation)の強弱によって形成されたり壊されたりすることで起こる。したがって、熱ゆらぎの強度を表す温度が、相転移を制御する重要なパラメーターである。しかるに、熱ゆらぎが無視できる絶対零度(-273.15℃)の近くでは、熱ゆらぎのかわりに不確定性原理(uncertainty principle)に基づく量子ゆらぎ(quantum fluctuation)の存在が重要で、その強度と要素間相互作用の強さの相対優位性が変化することで秩序相(ordered phase)と無秩序相(disordered phase)との間に転移が起こる場合がある。

https://imidas.jp/genre/detail/K-128-0090.html

相転移も今回のアルゴリズムの肝となるようです。今回のチュートリアルでは対称性と相転移について語られており、秩序相と無秩序相についても議論されています。

秩序相

物質の状態は、温度・圧力・外磁場など、一定の外的条件のもとで相転移し、ひとつの相から別の相へと移る。液相-気相,強磁性-常磁性,超伝導-常伝導など の相転移がある。温度をパラメーターとして考える。温度が下がると、自由度 (エントロピー)の低い低温相へと相転移する。例えば磁性体では、高温では磁気モーメントの向きはランダムでエントロピーが高い状態にある。しかし、磁気相転移 温度以下では、磁気モーメントの向きは固定され、そのエントロピーが失われる。このように相転移温度以下で、何らかの自由度が失われ対称性が低下した 状態を秩序相と呼ぶ。

https://rdreview.jaea.go.jp/review_jp/kaisetsu/312.html

秩序相についてもちょっと調べてみました。エントロピーの低いほうへ向かって対称性が低下して秩序だった状態のようです。

横磁場イジングのハミルトニアンで、Bの係数によっていろいろ変わるようです。ハミルトニアンはZ2対称性をもつということで、X軸周りで180度回転させてもハミルトニアンの値は変わらないという対称性を持っています。

秩序相

上記の係数Bが小さいときには上記のハミルトニアンは秩序相に落ち着くようです。この時スピン反転対称性は破れているとのことで、基底状態は二重縮退状態ということです。(よくわかりませんでした。勉強します。)

B=0の時にはすべてのスピンが並んでいるようで、|00...0>と|11....1>はともに基底状態にあるようです。

無秩序相

B>1の際には今度は無秩序相になるようで、基底状態はスピン反転対称性を持つようです。

Bを無限大に考えると、すべてのスピンはxの+方向にそろいます。

B=1で相転移するようです。

ansatz

用意すべき波動関数は二つの基底状態の線形結合で表現されるらしく、これを作るためにRYとCXをつかってもつれを作っていました。

最終的にはこのもつれ状態をansatzに持つ回路でハミルトニアンのZとXの期待値を求めてたしあわせ、変分原理を利用し、VQEで期待値を最小化しています。

1. Printing VQE test circuit:
T : | 0 | 1 |2| 3 | 4 | 5 |

q0 : -Rz(0.1)-Ry(0.2)-C-C---------C---------Ry(0.3)-
| | |
q1 : -----------------X-|-Ry(0.3)-|-----------------
| |
q2 : -------------------X---------|-Ry(0.3)---------
|
q3 : -----------------------------X---------Ry(0.3)-

T : | 0 | 1 |2| 3 | 4 | 5 |

  1. Apply Hadamard to measure in x-basis:
    T : | 0 | 1 |2| 3 | 4 | 5 |6|

q0 : -Rz(0.1)-Ry(0.2)-C-C---------C---------Ry(0.3)-H-
| | |
q1 : -----------------X-|-Ry(0.3)-|-H-----------------
| |
q2 : -------------------X---------|-Ry(0.3)-H---------
|
q3 : -----------------------------X---------Ry(0.3)-H-

T : | 0 | 1 |2| 3 | 4 | 5 |6|

circuit : https://github.com/aws/amazon-braket-examples/blob/main/examples/hybrid_quantum_algorithms/VQE_Transverse_Ising/VQE_Transverse_Ising_Model.ipynb

結構対称性や相転移などの専門的な考え方を使ってVQEを実行されていました。QAOAとはかなり雰囲気もちがっていてansatzの作り方が大変そうだなと感じました。もちょい勉強してみたいですね。以上です。

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