こんにちは。弊社では次世代型の量子コンピューターの研究開発を行っています。市場投入商用化はまだなのですが、次世代型の量子コンピュータは影響範囲が非常に広いため、早くから準備をしています。実際の実戦投入は2027年ごろになのではないかと思っています。弊社ではソフトウェアやクラウドサービスを中心に提供しているので、ハードウェアはあくまで研究開発や予備的な実験と言う形に留めています。
さて、今回の 量子コンピューターですが、これまで世間に登場しているものとは全く異なる方式となっています。 まだ全世界でもこちらを商業投入している企業はありません。
その方式は「半導体」です。
半導体を利用した量子コンピューターのアイディア自体や研究開発はそう珍しいものでは無いのですが、最近の半導体製造プロセスの高まりによって非常に実現性が高まって参りました。これまでの研究者の間では、スケールアップや大規模化が無理と言う結論だったと思いますが、最近の技術革新によってできるようになってきました。特徴としていくつかあります。
1、量子ビットに「電子」を使う。
2、量子ビットの集積化や大規模化がしやすい
3、既存の半導体製造設備を使って量産が可能
4、冷却温度が高めなので、冷凍機のサイズが小さい
5、配線などは今後同じように半導体を使って大幅に減らすことができる。
他の特徴は現在の半導体製造設備の延長で作れると言うことです。半導体製造設備を使って量子コンピューターを作ることができれば量産化が可能となり、実際に世界中ではいくつか量産化のマシンを使って量子コンピューターを作っている事例があります。今回私たちが作っているのはその量産型量子コンピューターそのものであり、実際に半導体を使ってクリーンルームで作っているものがあります。また、冷凍機に関しても、今回完全国産のものを開発し、そしてそれを使うことによって数をたくさん増やしより早くよりたくさん量産の体制を作ることができます。
だから私たちはこの量産化されたチップを量産化された冷凍機を使って大量に開発を行って参ります。これまでニュースで出ているような1台1台手作りでかつ導入が難しいと言うものではなく、完全に量産化されたチップをクリーンルームでたくさん作り、それをたくさんの冷凍機で順次開発していくという方式をとっています。早ければ2024年初頭には測定環境の立ち上げを行い、それからはずっと量子コンピューターの開発を大量に行っていく予定となっています。
私たちもこれまでは水面下で行ってきましたが、このたび多くの開発サプライチェーン様に支えられ、このような新しい量子コンピュータの全体像を少しずつお披露目することができます。
米国のインテル社が開発している半導体型量子コンピューターと全く同じものを現在開発しており、これにより数年後には数千量子ビットを量産化すると言うことが可能になるようなことなっています。
よく言われるのが、こうした量子コンピューターのビットが増えることに周囲の測定機器が増えると言うような問題がありますが、今回こうした問題にも対応しています。具体的にはこの半導体製造設備を利用してもう一つ半導体をつくります。これがクライオCMOSと呼ばれる周辺の測定制御機器の代わりに冷凍機内で使われる小型のワンチップとなっています。 も並行して開発が進んでおり、現在通常のCMOSチップを低音下に置くことによって挙動が変わりますので、それを利用して制御や読み出しなどを行っていくとは予定を考えています。
こうした冷凍機をたくさん配置すると言うものは非常にチャレンジングですが、開発が非常に高速化します。かつ現在の日本の半導体戦略と全く合致するような形となっていますので、投資に無駄がありません。 今回、測定装置としては通常の測定装置を使う予定となっていますので、基本的には冷凍機と測定装置をセットで随時たくさんできるだけ設置し、できるだけたくさんの人材育成をしていきます。
設置場所は茨城県つくばとなります。 既に見学会は終えてしまったので、すぐに次は行えませんが、弊社のクライアント様及び関係企業としてこのようなプロジェクトに興味ある企業としてはお問い合わせください。費用としては三年で最低でも一千万円くらいはかかります。
また、現在公開できる情報としては、年末に行われるSEMICON Japanにおける量子コンピューティングパビリオンにて展示をしています。ぜひお越し下さい。
以上です。