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大変だけど日本から光量子コンピュータベンチャーは出てほしい

Yuichiro Minato

2021/08/14 18:09

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量子コンピュータベンチャーは日本や世界にいくつかあります。現在はなかなか生き残りをかけて厳しい状況を耐え忍んでいると思います。理由は、NISQについて量子古典ハイブリッド量子コンピューティングにおいては速度がでづらく、本質的に深くのめりこんで企業として速度を生かして収益を出すのが厳しいからです。投資は引き続き入り込んでいますので、チャレンジする人は増えていると思います。

量子コンピュータの事業化は、自動運転の事業化に似ていて、自動運転もまだ市場には投入はされていないし、収益化もなかなか厳しいですが、投資は続いていると思います。ただ、やはりいつ投入されるのか、どの程度で事業に応用できるのかはまだまだ見通せる段階ではないと思います。

量子コンピュータは量子ビット型という空間にビットを固定したもの。そして空間を量子がとびまわるモード型があります。弊社では、両方のツールを作っています。今世界では光量子コンピュータの機運は高まっているものの、ユーザーはまだまだ多くはなく、世界でツールの提供は限られています。現在はカナダトロントのXanaduとblueqatの二社となっています。

blueqatでは複数の量子コンピュータのSDKを開発していて、これまでも開発してきました。これまでは量子アニーリングを統合してきましたが、2021年いっぱいで量子アニーリングをツールから外します。これは、量子アニーリングのロードマップが量子ゲートとは大きく異なること、そして複数のタイプをフォローするほどのリソースがblueqat内にないからです。量子アニーリングはD-Wave社のOceanがきちんとできているので、市場サイズをみてみても、やはりblueqatが積極的にフォローする必要があまりなくなってきました。

blueqatはそれに加えて光量子コンピュータ向けのツールも作ってはいますが、今後量子コンピュータ向けのツールの開発競争が過熱化することを考えると将来的にも複数の方式を抱える余裕はありません。それでも世界的にはツールが少ないので、海外から弊社に就職希望が絶えませんし、そうした若者の進路を確保するためにも受け入れて学んでもらっています。

個人的には国内では光量子コンピュータ向けのベンチャー企業が立ち上がってほしいところです。失敗しても大丈夫な人にぜひ立ち上げしてもらいたいところです(希望です)。国内でベンチャー企業を運用したりするのはとても難しく、万が一失敗すると結構大変なことになりますが、それでも自分に自信があり、それを遂行する粘りがある人が出てきてくれることを望みます。ベンチャー企業で難しいのは、1つめが覚悟を決めてすべてをあきらめて参入すること、そしてもう一つは参入した後にそれを継続して成功するまで粘って事業化を進めることです。さらに量子コンピュータベンチャーは難易度も高いですし、事業化の方法も見通しがとりづらいので大変ですが、それでも経済大国第三位の日本の将来を背負って立つような若い人が出てくるのを待っています。今のところ起業しそうな人はいないので、とりあえずは弊社が進めています。

金銭的な目標を設定して量子コンピュータベンチャーを運用することは困難です。自分の人生には量子コンピュータが必要だ位の勢いでちょうどいいくらいですし、事業化も外から見るほど楽観的ではなく、量子コンピュータ位になると本質的な企業運営が重要になり、財務や経理の知識を統合しないと生き延びれません。

日本は世界に対して光量子コンピュータではアドバンテージをとれる立場にいると思いますので、ぜひそういう志がある人がいたら無理せずチャレンジしてもらいたいと思います。以上です。

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