はじめに
うちの会社ではたびたびインターンを受け付けており、一部の学生はインターン期間を超えてさらに学習したいということで指導員の元で研鑽に励んできました。
ここで、いろいろ試していたのですが、比較的若い学生が多く、初めて量子コンピュータに触れるというインターンも多かったのですが、まずは論文を読み込んでレビューをするという作業を通じて理解を深めるということにチャレンジしました。
インターン
チャレンジしたのは田村くんで、2019年のインターンにチャレンジしてくれました。その後、「みんなの量子コンピュータ」( https://www.amazon.co.jp/dp/B0822PPMS2/ )の翻訳者の理研の中田さんのもと(宣伝じゃないです)でインターンを続けて論文のレビューを続けてました。
田村くんの普段の活動はこちらを参照してくださいませ。
Ferromagnetism in the SU(n) Hubbard model with a nearly flat band
https://arxiv.org/abs/1908.06286
こんな感じで、素養はありながら量子コンピュータに触れるというインターンでしたが、ガッツリやってくれました。
レビュー一覧
実際にレビューを進めてくれたのは、
1、Jun Gaoetal., Experimental Machine Learning of QuantumStates, Phys. Rev. Lett120, 240501 (2018)レビュー
2、Frank Aruteetal., Quantum supremacy using a programmablesuperconducting processor, Nature574, 505 (2019)レビュー
3、Grimsley, Harper R.etal. An adaptive variational algorithm forexact molecular simulations on a quantum computer.Nat.Commun.10, 3007 (2019)レビュー
4、Abhinav Kandalaetal., Hardware-efficient variational quantumeigensolver for small molecules and quantum magnets, Nature(London)549, 242 (2017)レビュー
の4本です。レビュー結果の資料は、下記から誰でも閲覧してダウンロードできるようにしておきましたので是非読んでみてください。
Experimental Machine Learning of QuantumStatesのレビュー資料
Quantum supremacy using a programmablesuperconducting processorのレビュー資料
An adaptive variational algorithm forexact molecular simulations on a quantum computerのレビュー資料
Hardware-efficient variational quantumeigensolver for small molecules and quantum magnetsのレビュー資料
ざっくり概要紹介
Experimental Machine Learning of QuantumStatesのレビュー資料
「機械学習によって量子状態を分類できるかどうかを調べた論文」
Quantum supremacy using a programmablesuperconducting processorのレビュー資料
「Google社が達成したと発表した量子超越性に関する論文」
An adaptive variational algorithm forexact molecular simulations on a quantum computerのレビュー資料
「効率的にVQEを計算するために提案されたADAPT-VQEに関する論文」
Hardware-efficient variational quantumeigensolver for small molecules and quantum magnetsのレビュー資料
「現在実現可能な量子デバイス上でのVQEの実行を調べた論文」
インターンの目的
時々聞かれるので一応書いておきますが、目的は特に大きな理由はないですが、学生や研究者は予算が厳しいというので、経済的な負担をなくしながら研究や勉強すればいいのではないかと中長期的な視点に立って考えてみました。
正直いい論文をこの量きちんと読んで理解するというのは量子コンピュータ専門に取りかからないとなかなか余裕ができないので、なかなか実力の底上げにはぴったりではないかと感じました。引き続き頑張って成果を出して欲しいと思いました。