こんにちは。一つ前の記事では、D-Wave Advantage System 1.1を利用して、マリオの1-1をクリアしました。今回はそれと関連して今後どのようにサンプリングを使いこなしていけばいいのか、確認してみます。
ハードウェアの進化によって、効率的なアルゴリズムを考えなくても、最悪力技で解けることがわかりました。今後DXの時代、計算が必要になってきますが、特に考えなくても解けるのはいいですよね。
今回の設定値はほぼランダムでしたが、設定値のランダム具合によっても計算結果がかなり異なってきます。今回は特にアルゴリズムを考えずにやってますが、マリオ1-1を解きやすい設定と解きづらい設定があるということを見てみます。
全く同じ問題ですが、D-Waveにかける局所磁場と相互作用の値をランダムに設定します。ランダム具合によっては当たり前ですが、効果が変化します。
これらは同じ問題に対して設定値を変更したときのスコアの変化(サンプリング数が適当ですみません。)です。右に行くほどスコアがいいのはわかっているのですが、スコアの出現分布が異なります。このスコアの出現分布の調整によって、マリオをD-Waveを使ってどのように操作すればいいのか、大体の方向性を決めることができます。
また、スコアが伸びなかったのが初期の影響なのか、それとも後半の影響なのかなど、評価関数を評価することでよりたくさんの知見を得ることができます。
D-Waveはアナログ量子アニーリングでサンプリングが速いので、このように分布を取り出すのに向いています。一方Google社も量子超越でサンプリングを利用していたように、量子ゲートでもNISQで同様のことができるでしょう。
ぜひ力技でD-Waveを使ってみよう!