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2021年、次世代量子コンピュータ競争への静かな準備

Yuichiro Minato

2021/08/11 17:18

最近はある程度量子に対する成果も出始めてきており、大体のビジネスの動向を把握し始めています。全方位型の構えではなく、blueqat社としての目指すべき方向性をはっきりとさせ、全社一丸となって少しずつ量子コンピュータの産業化に貢献する時期となってきました。

過渡期

現在は量子コンピュータはNISQからFTQCと呼ばれる誤り訂正搭載への道を進むことになり、ソフトウェアもハードウェアも見通しがつきづらくなってきました。これまでは量子古典ハイブリッド、ハードウェアは超伝導というのが王道でしたが、2020年ごろからガラッと様子がかわり、スタンダードはなくなってきている様子です。全く今後の展開は読めない中、イオントラップは順調に資金を集め、冷却原子や光量子コンピュータなどのプレイヤーも順調に力をつけ始めています。

資金力

資金力があるのはGAFAなどの大手だけではなく、ベンチャー企業も同じくらいの資金を投入できるような状況に。IonQやHoneywellスピンアウトに見るような、GAFAでも難しいような投資規模の資金を集めるベンチャー企業が増えてきました。なので、競争はだんだん不明確になってきており、既存クラウドシステムとの相性で、Azure,GCP,AWSなどは評価されますが、量子のフィールドで本当に勝てるのかどうかは不明瞭になりつつあります。

PsiQ

光量子ベンチャーのPsiQは直近で500億の投資ラウンドを成功させ、評価額は3500億にのぼります。完全に勝負にいっていますね。これほどの資金を投入できる未上場企業はないでしょう。GAFAでもなかなか厳しいと思われる規模です。

停滞するソフト

ソフトウェアはもはや組合せ最適化、量子化学などは量子コンピュータ向けのソフトウェアとして第一線で期待されるものではなくなりました。報道に金融計算ともありますが、それも不明瞭な時期です。今後の誤り訂正のハードウェアの進捗によってどのソフトウェアが一番最初に実用化に近くなるかが決まっていくでしょう。NISQでもてはやされた量子古典の盛り上がりは今はありません。

ハードウェア産業への参入

現在の量子コンピュータ企業向けへの投資の多くはハードウェアです。ソフトウェアの進む方向性は現在ハードウェアの性能がカギを握っているといっても過言ではありません。日本国内で積極的に量子コンピュータのハードウェアの産業化という話はあまり聞こえてきません。ただ、次世代の量子コンピュータの競争で存在感を出し、万が一のレースで勝つには参入の一つの時期なのかもしれません。

下がるソフトウェア学習コスト

ソフトウェアが停滞するにつれて学習のコストも下がっていきます。現在大きなブレイクスルーはソフトウェア側にはないので、これまでの3年間ほどの最先端ソフトウェアを時間をかけて習得する時間は十分に与えられており、多くの文献からリーズナブルに学習することができるようになってきました。

入れ替わるキープレイヤー

国内では組合せ最適化や超伝導マシンがニュースに出ることが多いですが、最先端ではすでにキープレイヤーは大きく変わり始めています。これまでの活躍してきた一陣が入れ替わる時期も近いかもしれません。しかし、それがいつになるのかはまだ断定ができないような状態です。

伸びる中国だが迷いも

中国は確実に実力をつけていますが、やはり欧米同様、どこにその技術を活用していけばよいのか戦略がぼやけます。量子ハードウェアの発展をより加速させるのみによってソフトウェアの方向性を示すことができるのは中国も同じ状況にあるでしょう。

今は様子見

結局今は様子見の状況です。参入を考えている個人や企業は今が参入時ですし、撤退を考えるにはうってつけの時期です。過渡期という考える時間を与えられているわけですから、最大限活用し、企業としての量子コンピュータに対する姿勢を見直したり戦略を立て直してみてください。

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