こんにちは、いろんなハードウェアが出てきました。どれが本命か全くわかりませんが、PsiQをちょっと見てみたいと思います。主にこちらを参考にします。
コラム:2022年の展望 量子ハードウェア ⑦ 光量子 PsiQuantum
https://www.quantumbusinessmagazine.com/post/2022outlook-7
デュアルレイル量子ビット&測定型量子計算
調べてみると基本的にはPsiQは光量子ビット型を採用しているようで、デュアルレイルといわれる二つの光の通路に対してどちらに光子がいるのかで01を分ける方式を採用しているようです。こうするとCNOTがさらにつくりづらくなるということで、測定型量子計算と呼ばれる測定を繰り返して状態を確定していく方法を採用しているようです。光量子業界はアナログ的計算の光連続量計算を採用することも多く、デジタル式の光量子ビットを選んでいるのは逆に珍しい気がします。カナダのXanaduやオランダのQuixは量子モードをそのまま使うアナログ計算用の光量子チップを開発しています。
超伝導ナノワイヤー単一光子検出器
量子ビットの検出には単一光子の検出器として超伝導ナノワイヤー単一光子検出器というものを現状は使っているということで、こちらは超伝導ですので冷やす必要があります。超伝導のナノワイヤーに光子が当たると超伝導状態が解除され、光子の検出ができるということのようです。光量子コンピュータの利点は常温常圧ですので、超伝導を使っている時点でちょっと利点が一つ減っていると思いますので、今後はこれを常温での検出を目指すとのことのようです。
産業クオリティ
PsiQは大型調達を経て米国のGFと組んで産業用途での光量子コンピュータの実現を最優先に考えているようです。現状を見る限りだとソフトウェアも足りないし、ハードウェアも展望は少し見えてきましたが全体像としてまだわかりづらい状況のように見えます。シリコンナノフォトニクスの作成制度がかなり高いということで、やはり産業用途の半導体製造設備を使ったハードウェア開発はかなり高度な製造設備が使えることからクオリティが上がるのは間違いがなさそうです。
まとめ
結構この会社は情報が断片的です。以前からちょくちょく弊社にもPsiQの問い合わせは来ていましたが、現状でいうとハードウェアもソフトウェアもかなり完成には遠い気がします。2025年に100万(物理?)量子ビットのアナウンスをしていますが、正直まだ物が上がってない段階で本当にできるのかどうか、実物を早く見てみたい気もします。情報が少ないのでやはりまだ謎の企業という感じがします。以上です。