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2021年量子コンピュータを利用した、超低消費電力でのAI機械学習計算の期待値が大幅に上がる

Yuichiro Minato

2021/08/24 05:18

今量子コンピュータ業界は短い冬から覚めて、次のフェーズの新しい春に突入し始めています。2012年にカナダD-Waveの登場から始まった量子コンピュータブームは、2017年ごろにはNISQと呼ばれる本格的な量子コンピュータへと移行していき、2019年にはGoogleによる量子超越と呼ばれるニュースによって、いったんNISQも落ち着きを得てその性能限界が見えてきたため、2020/2021年以降は長い量子の冬の時代に突入するものと思われていました。

しかし、世界的な量子コンピュータのハードウェアに対する投資、そして急激な技術発展、米中摩擦などの開発競争による影響によって、量子コンピュータは2021年末を迎える前に短い量子の冬から抜けて春に入ろうとしています。

国内は米国の量子コンピュータの進捗からは3-6年ほど遅れており、まだ昔のニュースが散見されます。米国ではイオントラップ方式と呼ばれる新型の性能の高いマシンが勢力を拡大しており、最新のハネウェル社のマシンは量子ボリューム1024と、超伝導の最高値128を圧倒しています。また、今年NY証券取引所に上場が決まったIonQは今後けた違いの量子ボリュームのマシンの登場と、小型のデスクトップサイズの量子コンピュータの発表を控えており、大きな進展が期待されます。

また、シリコンバレーのequal1labは米国半導体大手のグローバルファウンダリーズとともに電荷型シリコン量子コンピュータと呼ばれる次世代型の作製に成功しており、私たちが予想していたよりも相当早くデスクトップサイズの小型量子コンピュータが2021年から2023年に発表ラッシュとなっています。

国内ではまだ量子コンピュータというと大型の冷やすマシンがイメージされますが、AQTやIonQは常温動作の小型マシンの開発に成功しています。実際にAmazon経由で利用できるIonQの量子コンピュータは2021年現在でも私たちは常温動作の量子コンピュータを利用することができています。

誤り訂正についても進捗が大きいです。ハネウェル社は2021年の夏に自社のイオントラップマシンを利用し、計算7量子ビット、測定3量子ビットの合計10量子ビットのイオントラップマシンを利用して誤り耐性付きの誤り訂正アルゴリズムを複数サイクル、リアルタイムでの実行に成功しており論文発表されています。これにより、1量子ビットですがリアルタイム誤り訂正が2021年に成功しており、今後2量子ビットのリアルタイム誤り訂正の実現に向けてとりかかっています。

量子ビット数に関しても進展があります。フランスの冷却原子スタートアップであるpasqalは100量子ビットの稼働をアナウンスしており、今後1000量子ビットへの早期実現をアナウンスしており、リュードベリ原子を利用した冷却原子型の量子コンピュータも新勢力として登場しています。

そんななか、アプリケーション面での期待感も高速化以外に多くの分野への適用などが検討されており、最近特に注目が集まっているのが消費電力です。今後小型化、高速化、有用アプリケーションの探索が進むにつれて、既存のコンピュータの消費電力を大幅にしたまわる、効率的な計算が量子コンピュータに大きく期待される時期となってきました。地球の環境問題が大きくとらえられ、日々世界の異常気象のニュースが広がる一方、データ社会はますます進んでおり、需要に対応して効率的にデータを処理する基盤に利用される量子コンピュータの需要が高まっており、それに対応するように消費電力の優位性を主張する量子コンピュータのハードウェアが増えてきています。

今後機械学習における大量データを効率的に処理する、暗号資産など新たに計算資源が必要な分野における計算資源を効率的に提供するという用途において量子コンピュータは必須の技術となってきました。

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