ChatGPTと60代男性の挑戦:たった4日でGUI付きソフトウェアを完成させた話
「人生で一度もソフトウェアを作ったことがない」という60代の男性が、わずか4日間でGUI付きのハードウェア制御ソフトを完成させた。しかも、それは外注すれば100〜200万円はかかるようなものだった――。
そんな未来のような話が、もう現実になっている。
全くの初心者が、4日でソフトを完成
登場するのは、これまでITとは無縁だった60代の男性。ものづくりには興味があり、簡単なハードウェアに触れた経験はあるものの、プログラミングは完全な未経験。
そんな彼が、ChatGPTのサポートを得ながら、カメラ付きのGUIソフトウェアを4日間で作り上げた。開発したのは、自分で製作していたハードウェアを操作・制御するための専用アプリ。GUIにはボタンや映像のリアルタイム表示、機器との連携などが含まれていた。
ChatGPTとのやり取りは、まるで対話形式の家庭教師のようだった。「〇〇をやりたいけど、どうすればいい?」と聞くと、コード付きで回答が返ってくる。エラーが出れば、エラー文をコピーして見せれば直し方を提示してくれる。気づけば、自分の手でアプリが形になっていった。
外注すれば100万円超の価値
このようなカスタムソフトウェアを、もし業者に依頼して作ってもらえば、仕様策定から開発・テスト・納品まで含めて100万円〜200万円はかかるレベルのものだ。それを、自分のアイデアとAIのサポートだけで短期間に作れてしまった。
これは単なる“便利”ではない。ものづくりの民主化だ。
技術や知識の壁は、今やAIによって低くなりつつある。かつては専門家にしかできなかったことが、意欲さえあれば誰にでもできる時代になったのだ。
ソフトウェア開発のハードルが消えていく
この話は、エンジニアにとっても初心者にとっても示唆に富んでいる。
- 初心者にとっては、「自分には無理」と思っていた開発が、実は“対話”を通じて始められること。
- エンジニアにとっては、従来の開発プロセスや価値提供のあり方が根底から変わりつつあること。
特に、プロトタイプ開発やニッチな自作ハード制御など、これまでコストやリソースの問題で敬遠されていたアイデアが、個人レベルで形にできるようになったのは大きな変化だ。
最後に:意欲さえあれば、誰でも作れる時代へ
この60代の男性は「自分がこんなものを作れるなんて思ってもみなかった」と語った。
AIの進化は、知識を“前提”にしない世界を作り始めている。意欲と目的さえあれば、誰でも作れる時代が、もう始まっているのだ。