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擬似量子コンピュータ騒動で企業の評判を落とさず、かつ計算をする方法について

Yuichiro Minato

2023/01/24 09:24

最近はtwitterなどで擬似量子コンピュータ関連の話題も増えていますが、プロモーションの仕方次第で炎上したり評判を落としたりと散々な状況になっています。せっかくお金をかけても費用対効果が出ないどころか企業の信用を落とすなら技術としてなかなか広まらないしビジネス的に痛手を受けますよね。

実際にそういう提供側、ユーザー側両方から相談をもらうことも多く、内情もなかなか厳しいなと感じます。

概要と顛末

擬似量子コンピュータは二重の意味でちょっと厳しい。まず量子コンピュータと量子アニーラが異なるものである。また、擬似というが特に技術自体は量子と関係がない。それらを使って派手なプレスリリースを打つことで組合せ最適化研究者と量子コンピュータ研究者から非難を浴びている。

課題

・量子コンピュータと量子アニーラの違いを把握する

・擬似と本物の量子の違いを把握する

問題が起こる根本

・量子と名前をつけると予算がつき、広告効果もある

・すでに多くの企業が投資を行っているため回収を急ぎたい。なりふり構わずやってる感がある

・あんまり影響ないと思ってる

現状

・擬似量子コンピュータの元となっている技術は日本のガラパゴス技術となっていて海外ではあまり通用しない。特に欧州では全く。そのため国内と北米の一部での特有の状況。

・擬似量子の方が本物の量子よりも性能が良い。ただ量子技術は使わない方が性能がいいためさらに混乱を生む結果に。

状況

・そもそも量子を使うと無条件で組合せ最適化が高速になるという勘違いから生まれている。そのため色々おかしいことに。

・本家のカナダD-Wave社も最近はサービスとしてほぼ擬似量子そのもののサービスをクラウド提供しているが、実機を開発しているのでセーフ感。

ユーザーが欲しいもの

・広告効果

・本当に業務に効果なもの

ということですが、実際には多くの企業の広告の通り収拾がつかない状態となっている。ユーザー企業も提供企業も気をつけながらプロモーションをしないといけない事態となっている。その辺りの事情をわかっている業界人では、擬似量子は使わずイジングマシンという別名称を利用する場合も多い。結構言葉の問題となっていることも。

弊社からの対策提案

このような相談を受けることが大変多くなっている。ユーザー企業側としては無用な評判の低下は避けたい。技術力をアピールする場が逆の評判を呼んでいるのが現状で優良な人材から敬遠される原因となっている。

まずは各技術についてPoCやトライアルできちんとわかって理解して使い分けている旨を明記する。プレスリリースを打ったり、記事広告を打ってもライターさんがこのような業界動向を知らずにそのまま炎上するということが頻発しているので、ユーザー企業側できちんと管理する必要がある。

擬似量子サービス、実機、量子コンピュータなどを使い分けていてわかってやっている感を出すなどが重要です。万が一海外でもプレスを打つ場合にはさらに注意が必要で、海外ではアニーリングサービスの評価が相対的に国内に比べて知名度がないため、海外で最近流行っている量子ゲート方式を使った組合せ最適化手法などを併用するなどリリースが必要です。

まとめ

国内だけの対応でしたら、やはり使っている技術内容を誤魔化さずに出す必要があり、それを守らないと炎上や評判を落とすことになります。大手は体力があり、多少の評判はびくつかないと思っていても中長期では優秀な研究者やエンジニアを遠ざける遠因となっています。どの業界でも起きうる事態ですので、特に事情を知らないで参入してという場合には多くの注意が必要です。以上です。

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