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[ポエム]脱量子コンピュータ企業

Yuichiro Minato

2023/08/30 16:41

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最近の悩みはとにかく量子コンピュータの企業として見られることです。最近の流れとして量子コンピュータはかなり下火になりつつあります。事業性と言う観点では結構厳しい状況にあり、基礎研究への次のステップへと到達するのにまだ時間がかかります。大学発ベンチャーですと、そうした活動に従事していくことも可能ですが、私たち商用化を担う企業としてはちょっと厳しい状況です。

何が厳しいかと言うと、株主への約束です。資金調達をすると言う事は非常に責任を取ることですので、こうした中で次の事業開発のことが重要です。現在の事業開発においては量子コンピュータサービスと言う観点においては悪くはないと思います。まず業界全体として投資先行は歓迎されますし、事業性は厳しいと言われている中できちっと売り上げを作って進み着実には進んでいます。

一方、量子コンピューター業界を出れば、外の世界はより進んでおり、一部のNFT、メタバース、Web3などの業界のように長い冬の時代を停滞する事は、かなり自分の中では危機感を感じます。 現在進んでいる生成AIに関しては非常に大きな期待感と可能性を感じるため、長い間基礎研究として量子にとどまる事は非常に多くの機会損失を生むと感じています。 特に我々の場合には、次世代型の半導体量子コンピューターの開発はいいと思いますが基本的なビジネスモデルはアプリケーションやクラウドサービスとなっていますので、そうしたアプリケーションの開発はハードウェアの後に来るため、こうしたソフトウェアで収益化を実現できる時期が投資家と約束できる時期よりもかなり後に来てしまいます。

かつ客観的な事実として、米国に上場している量子コンピューティング企業の株価が振るわないと言うことも、全世界の量子コンピューターへの期待感を如実に数字として表すと言う結果になっていますし、そうした企業の内情を知るにつれ、自分自身もきちっとしなくちゃいけないと考えるようになっています。

現在何で一番危機感があるかというと、これが生成AIの発達により量子コンピュータ業界が大きく変わることです。量子コンピュータ業界は主に研究開発というのが重要視されます。一方で、そうした研究開発を成し遂げるために教育などを行うと思いますが、こうした教育や研究といったプロセスが生成AIによって大きく変わってしまう場合、こうした量子コンピューティング業界の今後の流れは、量子コンピューティングに限らないと思いますが、将来的な構造の変革と言うのを予測した上で企業経営をしていく必要があります。 そんなこと言うと、研究者や教育者が入らなくなってしまうと言うことを考えた場合、私たちが現在やっていることが無意味にならないかどうかと言うのを注意深く観察する必要があります。実際自動翻訳最近出てきているイラスト自動生成最近で始めている音楽自動生成や音声合成など多くの場面で仕事を奪う特に専門職を奪うと言うような傾向が強まっています。 こうした中で、研究職や教育職が奪われかねないと言う危機感が常に頭の中に まとわりつきます。

こうした職業の変化と言うのは急激に起こります。次じゃぁ後定年まで数年と言うそういうような話ではなく、国全体の方向性としてどのような方向に行くかと言うのをきちっと次の世代までは考えた上で行動する必要があると思います。 こうしたことを考えると、現在の生成AIの流れの方が量子コンピューティングの現在の基礎研究よりも自分にとって重要度が高いと考えています。幸い自分たちが行っているソフトウェアの分野は、量子コンピューティングに限らず、多くのhigh-performanceコンピューティングや古典コンピューティングの範囲内でもあります。会社内ではアンケートをとりましたところ、やはり量子にこだわる必要は無いといった結果になりました。 多くの人は比較的ドライに現場を捉えており、こうした将来の流れの中で自分のポジションをきちんと考えていると言うことを把握しました。

私たちの企業は、これまで量子コンピューティングと言うのを中心に扱っていたが、ために伸びてきました。必要以上に教育や研究に踏み出過ぎなかったと言うのは、こうした事業化中心のポジションと言う観点からすると、合理的に考えられますし、必要があれば研究開発をすると言うスタンスでありました。実際量子コンピューティングは近年実用化が遠のき基礎研究に戻っているがため、こうした判断は正しかったと考えられます。では一方私たちは量子コンピューティングにこだわり続ける必要があるかというと、そうではなく、すでに現在機械学習への大幅なアプリケーションの変更を行っている最中です。

すでに米国では多くの量子コンピューティングの量子機械学習研究者、そしてエンジニアが職を変更し、一般的な古典コンピューティングの機械学習へとジョブチェンジしています。理由は非常によくわかります。現在機械学習の方が報酬も良く、技術的にも面白いからです。量子コンピューティングの現在の量子古典ハイブリット計算で行える範囲での量子機械学習は物足りないものと言えると思います。そのため、そうしたエンジニアの興味は外に向くことも必然であると考えていますし、非常に優秀なチームが多く抜けている状況です。 結局、我々もそれに追従してしまいました。

大体言われるのが、機械学習の企業と競争して、量子コンピュータの企業が勝てるわけがないと言うものです。そうしたものはあまり意味がないのですが、基本的には優位性が取れるのは量子コンピューティングをやっていたと言う部分であるというのは間違いがありませんので、そうした量子コンピューティングならではの計算手法と言うのを生かしていきたいと考えています。また、人材育成面においても、量子コンピューティングと機械学習を両方交互に扱うと言うのは、人材育成の観点から考えても非常に高度で難しいものになっています。量子計算等はやはり物理学の原理に基づく計算手法ですので、ある程度その背景の知識が必要となりますし、そうした技術を頭に入れた上で計算する人があります。

現在1番起こると困る事は、非常に機械学習と量子コンピューティングの両方を学んでいる社内の人材のモチベーションが高く、それらのモチベーションやうまくいっているプロジェクトをそのままチームとして遂行すると言う流れを途絶えさせてしまうことです。 そうしたようにならないようにするためには、現在の高度な機械学習の知識を大幅に取り入れた上での量子計算を実行する必要があり、現在私たちの会社でもそうした量子計算と機械学習の両方を高度に扱うような理論やツール、そして方法の熟知を行っていますし、実際うまくいっています。 方法論としては非常に特殊であり、世界的にもかなり珍しいものを事業として行っていると思います。遂行するためには、それらに数学や物理学など数式をきちっと理解し扱う必要があります。そうしたものをきちっと事業に生かすと言うのは非常に難しいものです。

こうした中でやはり、やっていることがだんだんずれている中でも他の量子コンピューティングの企業と比較される中で、やはりあそこが違うここが違うと言われても、実際にはすでにほとんど違いますので、それらの違いがきちっと外部からわかるのかどうかとなると、どうしても常識的なことに知識が引っ張られすぎてこの辺の違いがなかなか理解されないと言うことが最近非常に多く、フラストレーションが溜まると言うよりは、事業遂行上に時間が無駄になると言うことが課題になっています。 弊社の技術は非常に長い時間をかけて熟成されてきたものであり、そうしたものを利用した製品開発と言うのはすでにきちっとした収益や実用化と言うところで貢献をしていると言う事です。そういうことを言うと量子技術を使って実用化ができるはずがないと言われますし、何かしら技術的な計算に満足していて、実際の現場で使えるようなレベルにはないと言うふうに考えている人も非常に多いです。

こうした流れは、これから3年5年次のロードマップを遂行する上、非常に大きな足かせとなりますので、こうした地道な説明と確実に収益化、そして黒字を積み上げていくと言う活動が必要になります。 使うツールはできるだけ現在実用的に利用できるようなモデルに集中しています。私たちが扱うのは量子計算そしてテンソル計算です。テンソル計算に関しては、量子もつれと呼ばれる遠距離の量子ビット同士の相互作用に関してのもつれの度合いを操作すると言うテーマがいます。 そうした量子もつれを操作するような遠距離の接続を制限することにより、既存のニューラルネットワークの計算コストを大幅に下げると言うことを中心に行っています。簡単に言うとニューラルネットワークを軽くすると言うことを、量子の観点から行うというのが、現在のもっぱらのテーマとなっています。

ですのでこうした軽量化の流れと言うのは非常に実用化と直結しますので実際に制度を大きく下げずにコストやサイズを大きく下げることができれば実用化に大きく近づきます。実際私たちが開発していたような量子計算のソフトウェアの最新版やニューラルネットワークに準じるような計算と言うのは量子古典ハイブリット計算に近いものになっています。逆に言うと、こうしたニューラルネットワークから量子古典ハイブリッド計算が生まれだともいえますのでどちらにしろ同じことです。

完全に量子の看板を下げることはできないと思いますか今後3年5年私たちの次の目標というのがあります。それに向けて確実にやるべきことを実行するためには、脱量子コンピュータ企業を掲げる必要があると思います。 次の私たちの3年後の目標はユニコーンです。創業して15年経っていますが、2023年に新設として企業を生まれ変わらせ10年以内の基準を満たすべく、そして時価総額1500億円以上を量子企業として目指します。こうした目標は現在のところ目標達成可能と考えております。理由は扱う題材が非常に実用的であり、実際に現場で運用されている大型のプロジェクトもいくつかあると言うことから実用化が可能である。そして将来的に半導体量子コンピュータと呼ばれる汎用性があり、量産可能な方式の量子コンピューターをハードウェアを扱って、そして開発していると言う事実です。

量子コンピューターと言う期待感の上に乗って事業化を行うと言うのは非常に無理があります。必要なのは実利であり、私たちの生活を支える本当に革新的な技術です。そういったものはコンサルティング外車の予想市場規模ですとか、文献に載っているような誰かの予想の市場規模から推測されるものではなく、自分たちの地道な技術開発と方向性の間違いのないマネージメントから着実に生まれるものです。量子コンピューターのトレンドやニュースに載っている新聞に載っていると言う話題性に乗っかって、事業計画を立てる場合、 企業の成長性は大きく損われると考えています。私たちには現在5種類ほどの伸ばすべきサービスを持っています。3年をかけてこの中でどれが伸びるのかそしてこの中に伸びるものがなかった場合には、その代わりとなる大きく伸びるべき事業を探し回すべきだと考えています。そうした中で、こうした今まで散々研究開発してきた5年を振り返り、十分にやる事はやってきたと考えているため、今週持って大きく方針転換をする必要あると考えています。以上です。

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