しゃべる植木鉢を作ってみた
先日の水産業・農業に関するウェビナーで、AIM株式会社さんが紹介していた「センサーを通じて自分の状態をしゃべる植物」という話題がありました。とても面白く、これはすぐに試してみたいと思い、3DプリンターとIoT機器を組み合わせて実際に作ってみました。僕は全くわからないので、農業や植物に詳しいAIM株式会社さん協力のもと進めました。
具体的には、土壌水分センサーや日照センサーやカメラなどセンサー類を植木鉢に組み込み、それらの情報をAPIで取得。さらにそれを 大規模言語モデル(LLM) に渡すことで、センサー値を踏まえた“植物のセリフ”を生成させる仕組みです。小規模言語モデルでも十分な気がします。
例えば水分が不足していれば「ちょっと喉が渇いてきたよ」、光が十分であれば「今日はお日さまをいっぱい浴びて気持ちいい」といった具合に、まるで植物自身が自分の状態を語るように振る舞います。
今回のプロトタイプでは、3Dプリンターでデザインした植木鉢にセンサーとラズパイを内蔵。クラウド経由でLLMとつなぐことで、植木鉢がフレンドリーなキャラクターとして会話するようになりました。
植物の種類ごとにキャラクター設定を変えれば、バジルは元気でおしゃべり、ガーベラは落ち着いて可憐…といったように、**多様な人格を持つ「しゃべる植物」**を実現できます。
この仕組みは単なる遊び心だけでなく、観葉植物や家庭菜園のモニタリング、教育的コンテンツ、そして農業現場のデータ活用にもつながる可能性を感じています。
「植物が自分で自分の状態を語る」──センサーとLLMを組み合わせることで、そんな未来が少し身近になってきました。
机の上が土だらけです。機器などの管理や仕組みもかなり工夫する必要がありますが、先の見える面白い試みと思いました。