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NVIDIA GPU製の量子コンピュータシミュレータを巡る長い物語、、、

Yuichiro Minato

2021/04/14 04:33

#GPU #NVIDIA

GPUで量子コンピュータのシミュレータを作るという長い(感動の)物語がありましたので、シェアさせてくださいませ。

2021年のNVIDIAの恒例のGTCと呼ばれるイベントの基調講演でGPUを利用して高速に量子コンピュータをシミュレートするというライブラリである、cuQuantumが発表されました!

cuQuantum SDK | NVIDIA

What Is Quantum Computing? | NVIDIA Blog

動画は、

https://youtu.be/eAn_oiZwUXA?t=3347

ようやくGPUを利用しての量子コンピュータシミュレータがNVIDIAの正式プロダクトとなった瞬間でした。特に僕は貢献してないのですが、この日を待ち望んでおりました。

話は2015年にさかのぼる

話は2015年にさかのぼります。当時は弊社は量子アニーリング中心に行っておりました。モンテカルロ法を利用して量子アニーリングを経路積分で近似計算するというのを並列化したいと思いながらも、なかなか苦労していました。当時はゲーミングGPUを利用して総務省の異能vationでこつこつと研究開発をしていました。また、マルチコアのスパコン実装したということで、GPUでも行けるのではないかという感触に。

実はGPUで実行できる量子アニーリングシミュレータがある

その発展で、今回のNVIDIAのcuQuantumの陰にあまりはやらなかったプロジェクトがあります。それが、、、Sqaodです!

shinmorino/sqaod: Solvers/annealers for simulated quantum annealing on CPU and CUDA(NVIDIA GPU). (github.com)

Sqaodは2018年ごろに森野さんが開発していたGPUでの量子アニーリングシミュレータで、経路積分を利用してGPUでモンテカルロ計算している量子アニーリングソルバーです。一部で興味がある人がいましたが、なかなか日の目を見ず、ほぼお蔵入り状態のようですが、ちょくちょく問い合わせがあるということで、いまだ健在の量子アニーリングシミュレータです。GPUを持っていれば誰でも利用できますので、興味ある人はぜひこれを利用してみてください。GPUをつかった量子アニーリングイジングマシンでビジネスができてしまうかもしれません。

個人的には当時ある程度はやるかなとおもいましたが、なかなか日の目を見ずに今に至ります。。。これを利用すると高価なサービスを利用しなくても手元のGPUで本格的なイジングマシンが作れるのでなかなか良いとは思うのですが、、、

ちなみに2018年頃は弊社もMDRという名前で、超伝導量子ビットのflux量子ビットを開発したばかりで、NVAITCと一緒にsqaodを使った量子アニーリング機械学習フレームワークをNASA Ames研究所で行われた量子断熱国際会議でこっそり発表していたのでした。。。

Quantum Machine Learning Chip & Ising Model SDK

2018 AQC Conference Presentation Abstracts Final (usra.edu)

日本でもイジングマシンの一般化が始まっているので、かなり前のものですが興味ある人はぜひ使ってみてくださいませ。量子アニーリングであっても機械学習コンテンツは結構大事だと思いますので、引き続き興味ある人はトライしてみるのもいいのではないでしょうか。

Qgate始動

その後は各方面から怒られました記事である、

「海外は量子アニーリングに見切り」──ハードもソフトも開発する量子ベンチャー「MDR」に聞いた「量子コンピュータの今」(1/5 ページ) - ITmedia NEWS

をきっかけに、量子ゲートのほうにかじを切るわけですが、GPUシミュレータも森野さんによってQgateと呼ばれる量子ゲート方式のものが登場します。

shinmorino/qgate: Qgate, Quntum circuit simulator (github.com)

こちらは、マルチGPU対応前のバージョンですので、お試しくらいになりますが、こつこつと高速化と細かいGPU対応を進めていらっしゃっていました。

Blueqat-tutorials/602_qgate_ja.ipynb at master · Blueqat/Blueqat-tutorials (github.com)

そして、、、ついに今回のcuQuantumにつながる大きな一歩である、

Announcement

Qgate has moved to NVIDIA AI Technology Center (NVAITC) in 11/2019.

Develpoment is still ongoing as an NVAITC activity.

引用:shinmorino/qgate: Qgate, Quntum circuit simulator (github.com)

NVIDIA AI Technology Center 通称NVAITCに公式の活動としてアサインされたのでした!

SqaodよりもQgateのほうが進んだというのもちょっと意外でしたが、ここからまだ1年半今回のcuQuantum発表まで時間がありますね。。。長い。。。

そして、cuQuantumが発表へ

そして進捗の早い量子コンピュータ業界の中で、一年半という長い月日が流れ、ようやくNVIDIA社が公式にGTCで量子コンピューティング向けのツールの発表ということで、森野さんのQgateもマルチGPUバージョンがDGX A100のベンチマークの元、公式にツールとして採用され発表されています。

cuQuantumの活用はまだまだこれからでしょうが、大きな一歩として誰に知られることもなく、日本での長年にわたる地道な活動が2021年の春に無事に芽が出たということで、コツコツやるというのは大変大事で、継続は力なりを実感いたしました。

Qgateの開発は引き続きNVAITCで行うそうですので、ぜひ直接ご連絡してみてください。

以上です。

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