「中国地方で広がる量子ネットワーク──広島から山陽・山陰へ」
中国地方で開催された量子関連イベントに参加しました。広島にはこれまで何度も足を運んでおり、同地域の企業や研究機関がいち早く量子分野に取り組んでいる様子を目にしてきました。今回のイベントでは、その流れがさらに広がり、広島を中心とした取り組みが山陽・山陰全体へとネットワークを拡大し、一つの集大成を迎えつつあると感じました。
技術的な面でも、アニーリングやゲート方式の使い分け、問題定式化の工夫、そしてビジネス化への応用など、これまでにない成果が数多く発表されていました。東京など大都市圏のイベントに比肩する熱量を持ちながら、地域ならではの連携や課題解決への姿勢も垣間見られました。
これまで私自身も東京のイベントに足を運ぶことが多かったのですが、今後はまず中国地方を拠点に、トライアルからビジネス展開までを地域内で完結させることを優先しようと考えています。
基本的に必要なのは、余計な交通費をかけて東京に出向くよりも、順調に経済発展を続ける広島駅周辺などの都市を中心に、コストを抑えながら常に最新技術を取り込める体制です。そこに地域としての強さを見ることができましたし、それらを事業として広げていける、まさに中国地方ならではの強みとなるネットワークを感じました。
その過程で外部資金を呼び込みながら、地域内での技術の熟成と事業拡大を目指したいと思います。
中国地方が量子技術の新たな拠点として存在感を高めていく姿を、これからも継続的に見届け、そして共に取り組んでいきたいと感じました。