こんにちは。最近光量子コンピュータベンチャー企業が立ち上がって安堵しています。本業のほうに集中できるので、どんどん進めたいと思います。
1,blueqatSDKとblueqat cloudの強化
2,blueqat.comの強化
3,半導体量子ドットマシンのファブレス開発
4,制御用クライオCMOS開発
の4点がメインとなります。一つずつ見ていきます。
1,blueqatSDKとblueqat cloudの強化
光量子コンピュータのphotonqatをどうしようか迷っていましたが、子会社にしました。別コミュニティ、別ビジネスで当面は面倒を見ますが、進むべき方向がみつかる(はず)と思います。
一方本業はblueqatです。blueqatSDKを強化します。
D-Wave社も量子ゲートへ方針転換していましたが、弊社も事前の告知どおり、量子アニーリング関連のツールを量子アニーリングから量子ゲートへの変換ツール以外すべてblueqatから削除します。
blueqatから量子アニーリング関連を削除。今後はD-Wave Ocean SDKを利用します。
https://blueqat.com/yuichiro_minato2/1b7b6f4b-cf8e-4f25-82ee-066e51960a54
「昨今の加速する量子コンピュータ業界の動向に対応するため、量子コンピュータ向けSDKであるblueqat SDKをNISQおよびFTQC向けツールとして精度を上げるべく、量子アニーリング機能を削除いたします。削除時期は大型アップデートに合わせて行います。」
量子アニーリングツールのwildqatの時代からご愛用いただいている方々には大変感謝しております。昨今の開発速度はますます加速しており、両方のツールを発展させることは難しいです。今後は増加し続けるFTQC向けのアプリケーションへと開発リソースを費やしていきます。
また、blueqat cloudの無料版、有料版も強化をしていきます。GUIでのアプリケーションリリース、アプリケーションストアの充実、ipythonチュートリアルの販売などを充実させていきます。
2,blueqat.comの強化
blueqat.comにくれば大体のツールが手に入るようにしています。今後はslackユーザーコミュニティのblueqat.comへの移行、blueqat.comのチュートリアル・ブログシステムの収益化プログラムの強化、より使いやすいチュートリアルシステム・ブログシステムの開発、量子botの運用など多くの開発にリソースを割いていきます。多くの運用をアルゴリズムベースにし、自動化を通じてコンテンツの充実を図っていきたいと思います。
blueqat量子コンピュータブログチュートリアル、収益化プログラム誕生!量子業界で活躍したいフリーランスや学生に最適!アルゴリズム査定。
https://blueqat.com/yuichiro_minato2/7ae6e44d-7c23-4e4e-99a9-1c55a4ebba9f
3,半導体量子ドットマシンのファブレス開発
次世代型の量子コンピュータの開発が全世界で過熱しています。小型の量子コンピュータの本命は現在イオントラップとシリコン半導体となっています。弊社ではIonQ社のイオントラップ方式を利用しながら、自社で半導体量子ドットの研究用ハードウェアのファブレスプロジェクトを開始しています。半導体量子ドットは近い将来の量産化を見据えて開発が進んでおり、イオントラップの量産化目標である2023年の後を追うように量産化を早期に進める必要があります。
弊社では、当初は、
1,量子ドットチップの調達
2,小型冷凍機の設置と性能改善
3,制御・計測装置の設置と改善
を行うために各種のツールの準備とリストアップを進めてまいりました。プロジェクトを進めるめどが立ったので、設置場所とプロジェクトの推進を進めています。基本的には設計は自社で行いますが、その他はすべて外注する予定となっています。以前開発した超伝導量子ビットのプロジェクトの教訓をもとに、自社でのチップの開発自体はあきらめて、ファブレスと設計中心の運用にしたいと思います。
4,制御用クライオCMOS開発
上記の量子ドットマシンでは、配線が膨大になるのを避けるために制御装置や計測装置を冷凍機の中に入れてしまう必要があります。量子ビットの真横に置くSoC技術のほかに、4Kステージに制御用のチップを設置する必要があります。現在サイズの大きい制御装置・計測装置を冷凍機の中にチップとして入れるプロジェクトはGoogle社やIntel社が先行して開発しています。弊社でも既存半導体を冷凍機内に入れて性能改善を行うクライオCMOSを開発していきます。
https://www.frieza.blueqat.com/
まとめ
量子コンピュータ業界は加速度的に発展しています。2021年ごろから小型の量子コンピュータが積極的に登場し、ソフトウェアの応用範囲もどんどん広がっていくと思われますので、乗り遅れないように準備をして開発を急ピッチで行う必要があります。がんばりましょう。